今からでも間に合う「親バカ青春白書」!ここまでのストーリー&見どころを漫画で
次回(第5話)、8月30日(日)夜10時30分 日本テレビ系で放送の「親バカ青春白書」。略して「オヤハル」。
今回は藤沢チヒロさんによる、ここまでの「オヤハル」振り返りを掲載。ここまでのストーリーと今作の見どころポイントが一挙にわかる!
●祝!ムロツヨシ、ゴールデンプライム帯ドラマ初主演作品!
『今日から俺は!』で日曜夜を席巻したチームが帰ってきた!
放送中の『親バカ青春白書』、略して「オヤハル」は、福田雄一監督のオリジナル作品。数々の福田監督作品で脇キャラとして異彩を放ってきたムロツヨシが、初の主演を務めている。主人公のガタロー(ムロツヨシ)は、あまり売れない小説家でシングルファザー。溺愛する一人娘のさくら(永野芽郁)が心配なあまり、ガタローは同じ大学を受験し合格、入学。四十歳にしてピカピカ?の大学一年生のガタローと、ピュアな箱入り娘のさくら、大学で出会う仲間たちが織りなす青春キャンパスコメディだ。
●サークルにバイト、学食でダベる…これこれ!というキャンパスライフ
27歳でこの世を去った妻・幸子(新垣結衣)との間の一人娘・さくらが初めて共学の学校に通うため、悪い虫がつかないようにと自分も同じ立青大学に入学したガタロー。当然ガタロー自身が一番の異分子だが、同級生たちも個性豊かな顔ぶれが揃う。
ガイダンスでガタローが警戒したイケメン・畠山(=ハタケ)(中川大志)、入学式の日に出会った寛子(今田美桜)、とにかくアルバイトに精を出す美咲(小野花梨)、底辺ユーチューバーの根来(戸塚純貴)。学食に集まってする話題といえば、サークルやバイト、週末の遊びの予定。和気あいあいとした学食のシーンは楽しくて、観ている方も学生時代に戻りたくなってしまう。大村教授(野間口徹)が教鞭を執る階段教室も懐かしい。そんな中に、気づけばしっかり溶け込んで、誰よりもキャンパスライフを満喫しているガタロー。本当に楽しそうだ。
●大学生はもう大人?まだ子ども? ピンチの時に現れる「不惑のヒーロー」
イケメンだが話してみると誠実で純粋なハタケに、ほのかな好意を抱くさくら。しかし、当のハタケから「ガタローのことが好きだ」と衝撃の告白を受ける。傷心のさくらを見かねた寛子は、チラシで知った他大学との合コンパーティーに誘うが、それは悪評の絶えない怪しいイベントで――(第1話)
「お化けが出る」というハタケの部屋を皆で訪ねると、そこにはガタローの書いた小説の単行本がずらり。ハタケの「ガタローが好き」発言は、作家・小比賀太郎の大ファンという意味だったのだ。ほっとするさくらの一方で、愛娘とハタケの接近をよく思わないガタローは、ハタケの「ガタローの弟子にしてほしい」という熱意を、「さくらとの交際を許してほしい」のだと勘違いしてしまう。誤解は解けないまま、ハタケはガタローに認めてもらうため、大学構内の荒れた畑を復活させることを宣言。連日炎天下で作業を続けるが、ついに倒れてしまい――(第2話)
「東京の大学生」に憧れを投影している寛子、「普通」と言われ続けてきた自分の殻を破りたいハタケ。お金に執着しまくる美咲に、動画配信のことしか頭にない根来。同級生たちは皆見た目は大人と変わらなくても、まだどこか不安定で危なっかしい。
若気の至りとも言える学生たちのピンチにガタローはことごとく首を突っ込むが、なんとか切り抜けた後には、心にしみる言葉をくれる。自信をなくしがちな若者にとって、道標になるような言葉を発するガタロー、伊達に40年生きていない。
とはいえ、学祭のミスコン廃止デモの主導(第3話)など、さくらを思うあまり暴走するのもガタローだ。しかしさらに、娘の居場所をGPSで監視していたことで事件を未然に防げたのもガタローだったりする。行きすぎた親バカは、キャンパス内外で次々とミラクルを引き起こしていく。
●癒やしオブ癒やし! 目の保養「幸子さんタイム」
各話に挟まれる、ガタローの亡き妻・幸子との回想シーンは、ほんの短いものだけれど印象的。花火大会での浴衣姿に、生まれたばかりの娘の将来を早くも心配するガタローを可愛くたしなめる様子。そして、のちに「母の味」として受け継ぐ梅干しを、幼いさくらと仕込んだ思い出。幸子を演じるガッキーの透明感が半端ない……尊い。
キャスト発表時、SNSでは「妻がガッキーで娘が芽郁ちゃんなんて、ムロツヨシが羨ましすぎる!」と盛り上がったが、観ている側もキュンキュンできる「幸子さんタイム」はこのドラマの楽しみのひとつ。学生結婚だったというガタローと幸子のなれそめは、本編でまだ語られてはいないが、後半で明かされるのだろうか。
●物語は後半戦へ! 第5話の見どころは――?
第4話の終了時点で、寛子は二人目の彼氏と別れ、根来はミスコンでのフラれ動画がきっかけで一躍人気ユーチューバーに。美咲はなぜか小比賀家に居候することになり、先の展開が読めなくなってきた。小説の連載が打ち切られ、親子でカフェのアルバイトも始めた小比賀家の経済もちょっとだけ心配だし、妙にウマが合っているように見える美咲とガタローの関係も気になるし、そしてなにより、世間知らずで優しいさくらと、ハタケの不器用な恋の行方はどうなるのか。これからも気になるポイントが盛りだくさん!
ドラマ後半でも、ガタローの心労は絶えず、親バカは暴走しまくるのだろう。
●日曜の夜は笑ってホッコリ。世代を超えて楽しめるキャンパス&ホームコメディ!
『親バカ青春白書』は、令和~平成~昭和がまじりあう、ジェネレーションギャップ踏み越えドラマだなと感じている。
「レベチ」「バ先」「あたおか」――令和の大学生の会話について行けないガタローの気持ちになって観る世代、逆に「ねるとん」も「おニャン子クラブ」も知らないさくらたちの世代(ユーチューバーの根来は動画で、谷啓や財津一郎のギャグを連発するが、「昭和の遺産」という感覚なのだろう)。世代が違っても、一緒に楽しんで観られる設計になっているから、日曜夜のちょっと遅めの団らんにももってこいだ。週末の最後には「オヤハル」で笑ってリラックスして、新しい週へと送り出してもらおう。
Huluでは、未公開シーンも加わったノーカット版を配信中のよう。
ちなみに「まぐろやネゴロTV」は実際にYouTubeで動画配信している。本編とは別角度で撮られたシーンが楽しめ、チャンネル登録者数は8/25時点で約30万人となっている。ドラマの中で103万回を越えたという「ミスコンで公開告白!」動画は、リアルでは164万回を越えており、リアルがドラマを越える結果となった。視聴者からは「一連の流れをノーカットで見られる!」など、楽しんでいる声が多く上がっており、急上昇ランキング1位にも躍り出た。ネゴロのこれからの活躍にも期待を抱かざるをえない。
(文・イラスト 藤沢チヒロ)