ストーリー

第2話2022.4.30 放送

「埋め込まれた脳内チップの罠!?」
人が真っ白な煙を噴き出して死ぬという奇妙な事件が発生した。小比類巻(ディーン・フジオカ)と長谷部(ユースケ・サンタマリア)は、スマホで撮影された事件の映像を見る。その様子は、まるで頭から魂が抜け出たかのようだった。

被害者は、プロeスポーツ選手の田中。彼はチームメイトの坂東、三ツ矢とともに試合を終えて打ち上げをしていたところ、店で数人の半グレたちに絡まれて外に連れ出され、鉄道高架下で暴行を受けた。その最中、突如田中は目と耳から煙を出して苦しみながら倒れた。暴行の主犯格・村田は逃亡。坂東と三ツ矢も、行方が分からなくなっていた。

田中は、暴行によって死んだのか、それとも他に原因が———
捜査一課が村田を追う一方、科学犯罪対策室は田中の死因の究明に当たる。犯人逮捕に関われないのが面白くない長谷部に対し、小比類巻は「“魂”を追いかけるんです」と興味津々。小比類巻家の納戸に居候する最上(岸井ゆきの)も呼び出され、科学犯罪対策室が捜査を開始する。

田中の遺体を解剖した柴山(三津谷葉子)の報告によると、頭部にはマイクロチップが埋め込まれていて、このチップが発火したことによるショック死と判明。小比類巻と最上は、発火はなぜ起こったのか、その謎を解き明かしていく。

田中、坂東、三ツ矢は、埋め込んだチップで脳に電気刺激を与えることで、プロゲーマーに必要な能力を向上させたと考えられた。誰が田中たちにチップを埋め込んだのか?

厚労省の三枝(佐藤隆太)の情報から、ボディハッカージャパンという団体が関わっている可能性が高まる。団体の代表はカール・カーン(安藤政信)と名乗る人物で、科学の力で人間の進化を目指し“不老不死”を最終目標にしていた。

小比類巻たちは、圧倒的なカリスマ性を持つカール・カーンと対面。最上とカーンは、何か関わりがあるようで…。小比類巻の話を聞いたカーンは、自らの関与を否定し、ボディハッカージャパンに以前所属していた脳神経外科医・鮎川(今野浩喜)の名前を挙げる。

小比類巻たちは、鮎川が経営するクリニックを訪ねる。鮎川は田中たちにチップを埋め込んだことを認め、長谷部が任意同行を求める。所用を済ませると言う鮎川を小比類巻たちが待合室で待っていると、鮎川のいる院長室から火の手が上がり———!?

能力向上のための脳内チップが関わった怪事件。さらに捜査を進める小比類巻たちは、意外な事実にたどり着く———
事件は、科学犯罪対策室の今後に関わる重要案件に発展!?

以下 ネタバレを含みます

鮎川は、院長室で坂東と三ツ矢を拘束。そこに小比類巻たちが現れた。鮎川は2人を隠し、何食わぬ顔で小比類巻たちに応対。鮎川は院長室に火を放ち、坂東と三ツ矢を連れて逃亡する。

小比類巻は、カーンが提唱する“精神転送(マインドアップロード)”を思い出す。精神転送とは、人間の意識をデータ化して肉体からコンピューター上に転送するという技術。カーンに心酔する鮎川は、チップを埋め込んだeスポーツ選手たちを精神転送の実験台にするつもりだったのだ!

一刻も早く鮎川を止めなければ、坂東と三ツ矢が危険な実験の犠牲になってしまう。小比類巻は最上に、カーンに会いに行ってほしいと頼む。

最上と対峙したカーンは、鮎川が開発していた精神転送について明かす。チップには、脳のデータをスキャンして外部に転送するデバイスが組み込まれていた。田中の死は、チップに付属していた精神転送デバイスのアンテナで偶然にも過電流の共振現象が起き、発火した事故だった。しかも、この精神転送デバイスには大きな欠陥があり、脳をスキャンする時に高い負荷がかかり、脳死状態になるという。

カーンに、鮎川を止めてほしいと懇願する最上。カーンは最上に「3年前、あなたは越えてはならない一線を越えてしまったんですよね?」と告げる。大きなトラウマとなった過去に触れられた最上———

小比類巻と長谷部は、鮎川の実験施設のある廃工場を突き止め、駆け付ける。しかし、鮎川は既に精神転送実験を始めており、三ツ矢は、実験の犠牲になってしまっていた。次の実験台となる坂東は、手術台に載せられ、恐怖に固まっていた。

鮎川は何かにとりつかれたようで、小比類巻と長谷部の説得にも応じない。「人類の意識がコンピューター上に移せたら、誰も病気で苦しまず、誰も死なず、誰も悲しまない社会になる」という鮎川の言葉に、小比類巻は動揺する。

鮎川は、自分の脳にもチップを入れていた。永遠の命を手に入れるため、鮎川は「カール・カーンにお伝えください。一足お先に、遠くへ行きます」と言い残して、精神転送実験に自ら身を投じる! 鮎川の壮絶な最期を目の当たりにして、呆然とする小比類巻———

田中と三ツ矢の死は、脳の能力を向上させると偽って金を騙し取った鮎川による医療事故として処理される。精神転送は本当に失敗だったのか? 肉体を失った鮎川の意識がネット空間のどこかにさまよっているかもしれない…そんな思いが頭から離れない小比類巻。

彼は最上に、どうしたら不老不死が実現するかを常に考えているという胸の内を打ち明ける。すると、最上は「不老不死が人類の幸せにつながるとは思えない」と告げるのだった。

それから数ヵ月後、オンラインゲーム界に覆面ゲーマーのthree Arrowsが現れ、注目を集める。その技は、三ツ矢のプレイを彷彿とさせるものだった。本当に精神転送が成功して、息絶えた三ツ矢がオンライン上に復活したのか!? その裏側には、カーンの影が———!?

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