ストーリー

第7話2022.6.4 放送

小比類巻(ディーン・フジオカ)は、亜美(本仮屋ユイカ)の冷凍遺体をモニタリングするトランスブレインズ社のサイトにアクセスできなくなっていることに気付く。

そんな中、国会議員の来栖(ジョーナカムラ)がホテルのプールで変死。小比類巻、最上(岸井ゆきの)、長谷部(ユースケ・サンタマリア)は司法解剖に立ち会う。さまざまな遺体を解剖してきた柴山(三津谷葉子)も、こんな状態の遺体を見たのは初めてだという。
「のっぺらぼう……!」
目、鼻、口、耳…穴という穴がすべてふさがり、髪の毛も抜け落ちた前代未聞の遺体を目の当たりにして、小比類巻たちは言葉を失う。解剖の結果、死因は口と鼻がふさがったことによる窒息死で、来栖は心臓に持病があり、ペースメーカーを体に埋め込んでいたことが分かる。

小比類巻たちが来栖について調べると、彼の前妻・君塚(板谷由夏)が浮上。来栖と君塚の間には娘がいたが、幼くして病死していた。
小比類巻は、君塚がトランスブレインズ社の研究員であることから、事件に関係しているのではないかと考える。トランスブレインズ社が人体冷凍保存を行っていると聞いて露骨に嫌悪感を示す長谷部に対し、決して怪しい技術ではないと擁護する小比類巻。小比類巻の妻の秘密を知る最上は「亡くなった人にまた会いたいって人はいるんじゃない?」と少しフォローする。

君塚は、ナノマシン開発の第一人者だった。ナノマシンは細胞より小さな機械で、体内に入れて病気の診断や治療、手術にも活用できる。役目を終えると、体液とともに排出されるので人体には無害。まさに人類の歴史を変える最先端技術だった。
小比類巻と最上は、君塚がナノマシンを使って来栖を殺害したのではないかと考える。科学犯罪対策室は、君塚から事情聴取を行う。来栖が死ぬ2時間前に彼と君塚がホテルのカフェラウンジで口論する様子や、来栖が席を外した隙に君塚がコーヒーに何かを入れて彼に飲ませた様子が監視カメラの映像に残っていた。それらの事実を小比類巻たちに厳しく追及されても、君塚は動じない。

小比類巻たちは、殺害に使用されたナノマシンの発見に全力を注ぐ。捜査一課の協力も得て徹底的に捜索するものの、見つからない。
捜査が行き詰まる中、小比類巻は、来栖に関する新事実をつかむ。君塚の犯行動機を察した小比類巻は、再び君塚に会いに行く。そこに、謎の男・(加藤雅也)が現れる。彼は、小比類巻と最上のことを知っていて…。

なぜ、来栖は“のっぺらぼう”になって死んだのか?科学犯罪対策室は、目に見えない証拠を見つけるという超難題に直面!そして、小比類巻の前に現れた原とは、一体何者なのか———!?

以下 ネタバレを含みます

小比類巻は島崎(板尾創路)から、トランスブレインズ本社で起こった冷凍遺体の盗難騒ぎの詳細を知らされる。銃を持った傭兵が遺体保管庫に潜入して遺体を盗み出そうとしたが、未遂で終わった。この傭兵を雇ったのは、来栖だった。君塚が来栖を殺そうとした動機に気付いた小比類巻は、君塚に会いに行く。

「来栖さんが盗もうとしたのは、娘さんの遺体ですよね?」
小比類巻に問われても、君塚は微笑むだけ。その時、ウイルス学者で不老不死研究の第一人者である原が現れた。彼は君塚の知人で、カーンとも知り合いだという。小比類巻は、原と君塚の食事に同席。原は、最上の研究に興味があると語る。

君塚は、ナノマシンを見つけ出すことなど不可能だと分かっていた。三枝(佐藤隆太)の調査でも、お手上げ状態だった。「君塚のナノマシンを見つけ出すのは、砂場から一粒の砂鉄を見つけ出すようなもの」という小比類巻と三枝の会話をヒントに、最上はナノマシンを見つけ出す方法を思いつく。

最上は君塚を呼び出し、彼女の犯罪を立証していく。来栖が埋め込んだペースメーカーは、使用者の異変を感知すると病院に警報データを送信する仕組みになっていた。来栖が死んだ時、ペースメーカーが警報を発信。その電波の影響でナノマシンは体外に排出されず、ペースメーカーの磁力に引き寄せられて残存した。最上は、ナノマシンが残っているペースメーカーを証拠として君塚に突きつける。初めて動揺を見せた君塚に小比類巻は、自分も妻の遺体を冷凍保存していると打ち明ける。妻を蘇らせたい小比類巻と、愛娘を蘇らせたい君塚の思いは同じだった。

来栖は、娘の冷凍保存に反対し、さらには再婚のために自分の経歴から娘がいた事実さえ消そうとしていた。そのために、彼は娘の遺体を盗み出そうとした。君塚は、そんな来栖が許せず、殺害を計画。君塚のナノマシンは未完成で、人体の中に入れると細胞の異常増殖を招いて全身の穴をふさいでしまうという欠陥があった。君塚は、それを利用した。君塚にナノマシンを飲まされた来栖は、“のっぺらぼう”となって死んだのだった。

君塚は犯行を認め、事件は解決した。三枝に「あのペースメーカーは、ナノマシンを引き寄せるんですか?」と聞かれ、最上は笑ってごまかす。最上が一芝居打ったと気付いていた小比類巻は、苦笑。来栖のペースメーカーは、ナノマシンを引き付けるほどの磁力を発生するものではなかった。

ナノマシンは、カーンのもとで研究が続けられることになった。小比類巻たちとカーンとの因縁は、続く。さらに、原が怪しい動きを見せる。彼は、西城(平山祐介)という人物と密談していた。彼らは、小比類巻たちと、どのように関わっていくのか———!?

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