第1話
白い壁に囲まれた部屋に、生気のない表情の神山悟(櫻井翔)がいた。彼を迎えに来たのは、ディレクターの本間俊雄(横山裕)。神山が本間に連れて行かれた先は、銀河テレビのスタジオ。神山は、人気番組『ザ・クイズショウ』の司会者なのだ。
『ザ・クイズショウ』は、この日から生放送となるため、プロデューサーの冴島涼子(真矢みき)や、新人アシスタントディレクターの高杉玲奈(松浦亜弥)、照明技師の松坂源五郎(泉谷しげる)らスタッフは、緊張感でピリピリしていた。
やがて、案内人(篠井英介)に導かれたクイズ解答者・ミュージシャンの安藤康介(哀川翔)が、マネージャーの駒沢(東根作寿英)と共にスタジオ入りする。安藤は、以前、ジョンこと福山翼(池田成志)とロックデュオの『バンド・オブ・カラー』を結成し、スターの座を獲得。しかし、現在はソロで活動中。ソロ転向後、1曲はヒットしたものの、それ以降はパッとしなかった。
このクイズのルールは、解答者が問題に7問正解した時点で1000万円を獲得。その後、その1000万円を賭けてドリームチャンスに挑戦し、見事クリア出来れば、自分の夢をひとつだけ実現できる、というもの。また、クイズの最中、解答者は『召喚』『以心伝心』『導きの手』という“奥義”を1つだけ使うことが出来る。派手な演出で登場した安藤は、神山の質問に、「銀河テレビ主催で世界ツアーをしたい」と自分の夢を明かした。
やがて、神山の出題で始まったクイズは、安藤が3問目まで順調に正解。第4問は、音楽留学したというアメリカの大学に関する問題だった。副調整室にいた冴島は、神山が台本にはない問題を出題したと気付き、すぐに本間に注意する。しかし、本間は、生本番という強味を握って番組を進行し、冴島は本間を止めることができない。
番組は本間の支配するところとなり、安藤は神山によって、その隠された本性を曝け出そうとしていた。そしてクライマックスには、核心に迫るクイズが用意されていたのだった――。
第2話
白い部屋で眠る神山の中では、前回の「ザ・クイズショウ」によって、失われた記憶の断片がフラッシュバックしていた。一方、会議室では、本間(横山裕)が次回のゲスト解答者をケータイ小説家のミカにしたい、と冴島(真矢みき)に告げる。生放送の第1回で30パーセントを超える高視聴率を叩き出したこともあり、強気の本間に対し、冴島はその独断専行に怒りながらも、従わざるをえない。
前作『恋、恋、恋?』が200万部を超える大ベストセラーとなったミカは、女子中高生のカリスマとしてあがめられ、最近はモデルとしても活躍する19歳。先日は、新作の『恋のモールス信号』の記者発表を行い、多くの報道陣を集めていた。
生放送でステージに登場したミカは、観客席のファンに笑顔で応えながら、ドリームチャンスへの挑戦を宣言。夢は、新作の1年間を通してのドラマ化。その中味は、モールス信号をキーワードにした純愛ものだが、前作同様レイプとドラッグのシーンが満載の内容だった。
所属会社の社長・川上も観客席に駆けつける中で「ザ・クイズショウ」の生放送はスタート。3問までは順調に進んだが、やがてクイズ問題は、ミカと、2年前に心臓病で死亡した母・美樹に関するものへ。そして神山は、ミカの作品に隠された衝撃的な秘密を明らかにしていく――。
第3話
編成局長の田所(榎木孝明)は、生放送になってから、結果的に罪を暴かれた解答者に何らかの制裁が下されている、と冴島(真矢みき)に注意を促す。だが、冴島の心配をよそに、本間(横山裕)は宮本健治という一般人を次回のゲスト解答者にする、と独断で決定。ドリームチャンスで召喚される高橋一(金井勇太)という若者がこの回の重要なカギを握っていると告げた。
そして番組は、フリースクール「ネオ・アルカディア」代表の宮本が登場して始まった。「ネオ・アルカディア」は、全国から集めた若者たちに自分自身と向き合う機会を与える、との目的で創られた自己啓発セミナー。神山の質問に、宮本は、今後の活動に役立てたいとの理由で、限度額いっぱいの1億円の現金が欲しい、と告げた。
宮本が3問までの常識問題をクリアする中、控え室にいた高橋が姿を消したとの連絡がサブに入る。本間に頼まれた冴島は、渋々高橋捜しに出発する。
宮本が5問目を正解した直後、高杉のレポートにより、スクールの宿舎からの生中継がスタジオに入ると、宮本の様子が一変。そして、神山の出題するクイズは、「ネオ・アルカディア」の隠された実態を暴いていく――。
第4話
クイズ番組が解答者の罪や秘密を暴くことの是非が週刊誌の誌面で問われる中、今回のゲスト解答者はカリスマ占い師の祐天寺ノッコに決定。何としてもレギュラーとして確保したい特Aランクのタレントであるノッコの出演を知った田所は、絶対に機嫌をそこねないように、と冴島にクギを刺す。問題を事前にチェックした冴島は、打ち合わせ通りに番組を進行するよう本間に念を押した。
ノッコは、若くして占いの修行を行い、独自の研究の末に出版した『十二支占術』がシリーズ合計で1200万部の大ベストセラーを記録。最近は、バラエティー番組などにも出演し、歯に衣を着せない物言いで人気を博していた。
神山の紹介で始まった生放送で、ノッコは、『十二支占術』の素晴らしさをもっと知って欲しいと夢を語り、“十二支のパワー”で全問クリアする、と高らかに宣言。そして、その予言どおり、ノッコは、3問目まで順調に正解する。
ところが、第4問を聞いたノッコは、占いに出たのとは内容が違う、と言い出した。これに対し、問題を変えたとあっさり切り返す神山。そしてここから、カリスマ占い師・祐天寺ノッコの隠された素顔を暴く禁断のクイズが出題される――。
第5話
自分はどこかの湖畔で美咲という女性を殺してしまったのか――。切れ切れに甦る恐ろしい記憶におびえ、再び頭痛に見舞われる神山。これを見た本間は、『ザ・クイズショウ』の司会を続ければ本当のことを思い出す、と神山に告げる。一方、神山と本間の奇妙な様子をかいま見た高杉(松浦亜弥)は、2人の関係に興味を持ち始めていた。
生放送になってから5人目のゲスト解答者は、その卓越した技術から、“ゴッドハンド”との異名をとる仙台の医大教授・友部公一郎だった。遊説中の財務大臣の緊急手術を成功させて一躍名を売り、2年前、異例の速さで教授に昇進した友部。神山から夢を聞かれた友部は、自分の冠が付いた記念病院を設立したい、と語った。
友部は、医療関係の問題、自分が監修を務めた医療ドラマの問題を難なくクリア。神山は友部に、噂となっている政界進出の話を出して弄るが、その一方で友部から、以前、神山に会ったことがあると言われ、一瞬スタジオが沈黙に包まれる。
神山は、そんな空気を断ち切るように、友部の担当した患者に関する第4問を出題。そこから、隠された友部の黒い野望が明らかになる――。
第6話
本間以外だれも神山の詳しい経歴を知らないと気付き、疑惑を深める高杉。一方、冴島は、出勤早々、番組の私物化は許さないと田所に叱責される。様々な思いが渦巻くスタジオで始まった『ザ・クイズショウ』のその日のゲスト解答者は、母親と2人暮らしで、現在無職の桂木誠(堀内健)35歳。母親が金を稼いでいるから働く必要ないと話す桂木は、限度額いっぱいの1億円の現金をかけてクイズに挑む。
番組がCMに入った直後、副調整室にいた冴島のパソコンに、一人娘・美野里が拘束されている写真添付のメールが届き、携帯には美野里を誘拐したと伝える電話がかかる。さらにモニターには、解答席で美野里の携帯を持ち、不敵な笑みを浮かべる桂木の姿が。なんと犯人は、ゲスト解答者である桂木だったのだ。
桂木の要求は、警察に連絡しないで、番組終了前までに美野里を捜し出せ、というもの。もし失敗すれば娘の命はないと言う桂木。すぐに110番通報しようとするスタッフを制止した冴島は、番組の続行を決意する。
1問目が終わると桂木は、番組の問題が終わるたびに、逆に神山へ自分からクイズを出す、と言い出す。そのクイズの答えが、美野里が拘束されている場所のヒントだと推理した本間は、冴島らとともにその場所を割り出そうとするが――。
第7話
突然、本間の前に姿を見せた「ザ・クイズショウ」の元プロデューサー・山之辺(戸次重幸)は、本間に「お前のしていることは、すべてお前の身に返ってくる」という警告の言葉をかける。一方、湖畔に横たわる美咲を思い出したものの、まだ失われた記憶の全てが甦らない神山は、番組を続けて記憶がよみがえることへの恐怖を口にするが、本間はそんな神山に、次の解答者の写真を見せ、『ザ・クイズショウ』の司会を続けるよう命じる。
その頃、本間のディレクター起用に疑問を感じた冴島は、田所に抜擢した理由を質していた。これに対し、局の方針として本間と神山だけは変えられない、と番組を続けていく意向を示す田所。副調整室に戻った冴島は、納得できないまま、問題が生じたら自分の権限で番組を進める、と本間に伝える。
本番直前、セット裏で体調が優れない様子を見せていた神山は、オープニングでセリフを飛ばすミスを犯す。そんな中、スタートした「ザ・クイズショウ」の今回のゲスト解答者は、航空会社事務員・柴田勇樹(杉本哲太)。元パイロットという経歴を持つ柴田は、小型旅客機が欲しい、と夢を語った。
しかし、冒頭で柴田と挨拶を交わした後、神山はステージ上でふらふらと倒れこんでしまう。放送を続けようとする本間らスタッフの思いに応えるように、司会を続けようとする神山だったが、過去の記憶がフラッシュバックし、激しい頭痛に襲われる。そして、柴田のクイズ正解から衝撃的事実が明らかになると、遂に神山は番組続行が不可能に―――。
第8話
神山の脳裏に、本間や美咲との高校時代の楽しい思い出が甦る。神山は、本間の話から、美咲が死んだと察知するが、詳しい状況はまだ思い出せずにいた。
一方、役員の集まる会議室に呼び出された冴島は、田所から、放送事故の責任を取る形で解雇を通告される。田所に辞表を提出した冴島は、家で一人娘の美野里と親子水入らずの生活が始まる。そんな冴島が、案内人に呼び止められ、解答者として『ザ・クイズショウ』に招待される。
本間がプロデューサーを兼任する生放送の解答者席に座った冴島は、夢が銀河テレビへの復帰だと告げ、いよいよクイズがスタート。番組が進むにつれ、冴島が報道部時代に関わった“シナイ湖小型飛行機墜落事故”に関する問題が出題される。出産休暇中にこの事故を目撃し、その現場に居合わせた一人として取材を行った冴島は、この取材で報道大賞を受賞していた。
しかし神山の出題から、この事故取材に隠された新たな事実が明らかになる。そしてドリームチャンスでは、一人娘・美野里に関する過酷な問題が待ち受けていた――。
第9話
再び冴島の前に姿を現した山之辺(戸次重幸)は、本間が死ぬ気だと告げ、冴島は理由も分からず驚愕する。『ザ・クイズショウ』を続けることが本間を救う唯一の道だと知った冴島は、その目的を見届けるため、番組プロデューサーへの復帰を決意。しかし本間は、生放送直前、高杉にディレクターをやるよう指示し、どこかに姿を消してしまう。源五郎らスタッフは、本間による番組の私物化だと反発するが、冴島はゴーサインを出す。
生放送が始まると、なんと本間が、解答者の扉から現れる。ステージ前に歩み出た本間は、本日の解答者を神山にすると一方的に宣言。MCの場所に移った本間は、唖然とする神山に記憶障害があることを明かし、強引に番組を進める。神山の夢は、失われた全ての真実を知ること。本間は神山に「全部を思い出させてやる」と告げ、神山はクイズに挑むこととなる。
やがて、本間の出題から、神山と本間、美咲の関係が少しずつ明らかになる。幼馴染みで、高校に入ってから再会した3人は、卒業を前に旅行を計画し、神山が探したシナイ湖周辺の名所を巡るバスツアーに参加。この旅行で起きたとある事故が、3人の運命を狂わせることとなる。
そして、神山が6年間も眠り続けることとなった原因、美咲の思わぬ死因、さらには美咲を巡る神山と本間の思いが次々と明らかになる。衝撃の事実を突きつけられた神山は――。
第10話
神山が自分の犯した罪の全てを告白すると宣言した『ザ・クイズショウ』の最終回。スタッフの反対を押し切った冴島のゴーサインで、本番のカウントダウンが始まる。スタジオのフロアで本間がステージを見つめる中、ステージに落ちたスポットライトに神山が浮かび上がり、いよいよ運命の生放送がスタートする。
ところが神山は、何と最終回の解答者に本間を指名。神山の紹介でカメラに追われた本間は、戸惑いながらもステージに上がらざるをえなくなる。忘れていた記憶を全て思い出したと言い、逆に本間に真実を伝えると約束する神山。これに対し、解答者席に座った本間は、前回、明らかになった真実を元に、神山に罪を償わせることが自分の夢だ、と告げる。そして、互いに「あなたの全てを知っている」と言い合う神山と本間の、最後のバトルが始まる。
まもなく、問題が進むにつれ、本間が、一介のディレクターでありながら番組を私物化出来た理由が判明。さらに、神山と本間が美咲のために企画した、ヒナゲシ畑を見るバスツアーの顛末などが次々と明らかになる。
やがて、神山と本間の対決の焦点は、美咲の死にまつわる事実関係に移り――。