STORY

2023.01.25

初音はつね(門脇麦)はあおい(坂東龍汰)を下宿人として家に招き、妹・奏奈かんな(恒松祐里)と3人での同居生活が始まった。奏奈は蒼を意識して家事を張り切るが、初音は誰が居ようとジャージ姿でお構いなし。それより気掛かりなのは、市長の修介しゅうすけ(生瀬勝久)をはじめとする市役所の職員たちにヴァイオリニストであることを黙ったままなこと。10年ぶりのステージ復帰を前に、本当に舞台に立てるのか自信がなかなか持てないのだ。

本番に向けて盛りあがる玉響に、突如悪い知らせが飛び込んでくる。ティンパニの木之崎(篠崎史門)があいさつもなく辞めてしまったのだ。吹奏楽発表会の本番まであと4日…オケの大黒柱であるティンパニがいなくなり、玉響は大ピンチ!

練習後、初音は朝陽あさひ(田中圭)からメモを渡され、そこに書かれた『藤谷耀司ふじたにようじ』という男をティンパニとしてスカウトしてくるよう命じられる。玲緒れお(瀧内公美)と蒼とともに東京のライブハウスを訪ねた初音は、そこでドラムを叩く藤谷をじっと見ているうちに、ふと思い出し……「あ――っ!!」。果たしてその人物とは…!?

降りかかる数々の妨害…ティンパニは無事加入なるか!?そして、初音と玉響の初めての公演はうまく行くのか――!?

※注意 以下、ネタバレを含みます。

木之崎の退団を手引きしたのは、玉響を潰そうとする市議会議員・本宮もとみや(津田健次郎)だった。本宮の動きを警戒する小野田おのだ(岡部たかし)に、自分もすでに本宮から藍子あいこ(原日出子)を紹介され、高階フィルに勧誘されたことを話す朝陽。「あのオケでは僕の理想とする音は出せない」ときっぱり断った朝陽だが、その物言いが相手を刺激したのでは…と小野田は心配する。

初音たちはSNSを使って新しいティンパニを募集しようと考え、これを機に広報活動にも本格手に力を入れ始める。マスコットキャラクターの作成やオリジナルグッズの販売を盛り込んだ広報案を市長の修介しゅうすけ(生瀬勝久)に提出すると、修介は快くゴーサインを出し、予算を確保してくれると言う。「谷岡さんを広報担当に任命して大正解」とご満悦の修介に、初音はコンマスとして玉響に参加していることを言いそびれ…。
するとその直後、玉響の練習場に修介と本宮が視察に現れ、初音は大ピンチ!修介は演奏に参加している初音を見て首をかしげ、さらにティンパニがいないと知って大困惑…。小野田がとっさに機転を利かして初音の方はおとがめを受けずに済むが、問題はティンパニだ。本宮は「ティンパニストが不在ではどうしようもない」としらじらしく言って修介の不安をあおる。ところがそこへ……なんと藤谷が現れる!初音の真っ直ぐな思いが届いたのだ――!言葉を失う本宮に、朝陽が言う…「確かにこのオケはひどい。皆さんがご心配されるのも分かります。…でも僕のオケを評価できるのは、僕と客席の聴衆だけです!」――“僕のオケ”というフレーズに心打たれた団員たちは、藤谷の加入もあってヤル気に火が付く!朝陽の厳しい指導にも必死にくらいついていき――!そんな中、初音は表舞台に出ることにいまだに自信が持てずにいた……そんな初音の気持ちを団員たちも敏感に察していて――。

迎えた発表会当日。本宮の姑息な横やりが入るものの、本番直前には無事に客席も埋まり、いよいよ玉響の出番。だが、初音はステージの袖で足がすくんでしまう。やがて動悸が激しくなり、逃げ出そうとして踵を返すと――朝陽が立っていた…「逃げますか。10年前と同じように」。言葉が出ず立ち尽くす初音に向かって、団員たちは無言でエールを送りながら次々とステージへ出て行く――「大丈夫です。一人じゃない。僕たちは、オーケストラです」――朝陽の言葉で顔を上げた初音は、堂々とステージへ――!初音をうれしそうに迎える団員たち。会場は拍手に包まれ、客席の奏奈はもう泣いている…。初音は朝陽とガッチリ握手を交わすと、「おかえり」という朝陽の言葉で笑顔になって――ついに演奏が始まる!この日のために練習を重ねてきた『威風堂々』――軽やかで心地よい演奏に客席の誰もが引き込まれる――輝くような笑顔で音を奏でる初音――団員たちの音も生き生きとして――やがて演奏が終わると観客はスタンディングオベーション!朝陽は団員たちをたたえるかのように、今まで見たことのない満面の笑みを浮かべる。その破顔を見た初音の心に不思議な感情が湧き――そんな初音を見つめる蒼の思いは――。

発表会が終わり、会場を出ようとする初音の前に、予告もなく三島みしま(永山絢斗)が現れる。「彰ちゃん……」……驚きこわばる初音の体を、三島は抱き寄せ…「復帰おめでとう」。三島の腕の中、絶句する初音――! 一難去ってまた一難!?新たなスタートを切った玉響に不穏な空気が――!!

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