STORY

2023.02.15

玉響は1週間ぶりにいつもの練習場に戻り、初音はつね(門脇麦)の左腕もすっかり良好。来週のバレンタインガラに向けてさあこれから!という大事な時に、チェロの玲緒れお(瀧内公美)は公演に出ないと言ったまま練習にも現れない。団員たちの間では朝陽あさひ(田中圭)にフラれたからだとウワサが立ち始める。

初音は朝陽たちと一緒に玲緒のマンションを訪ねるが、玲緒は「これから合コンに行く」と出掛けようとして取りつく島もない。朝陽が好きなのは初音で、モチベーションがなくなったと言う玲緒。初音に対する気持ちを聞かれた朝陽の答えに、初音は…。

一方の本宮もとみや(津田健次郎)は玉響がバレンタインガラに出演することを知り、また邪魔をしようと何かを思い付いたようで…。そんな不穏な空気が漂う中、朝陽は練習後にティンパニ・藤谷ふじたに(渋川清彦)をある場所へ誘う。

そこで藤谷が目撃したのは…!?チェロ不在のピンチと本宮の悪巧み…さらに三島みしま(永山絢斗)も初音を挑発する行動に出て…!?果たして玉響のバレンタインガラは成功するのか――!?

※注意 以下、ネタバレを含みます。

藤谷が目撃したのは、カラオケボックスでチェロの練習をする玲緒の姿だった。玲緒は「合コンに行く」と言っておきながら、実は一人でこっそり練習を重ねていたのだ。藤谷はその姿を見て、自分は凡人だから普段からストイックに練習するしかない、と話す。クラシックの世界に戻って、努力を続けることは“苦しいけど楽しい”のだ。「私も凡人だから、他の人の何倍も努力しないと人並にすらなれない」と漏らす玲緒。朝陽がバレンタインガラの演奏曲にチェロの見せ場のない「カルメン組曲」を選んだことで、自分の才能の限界を突きつけられた。今まで恋愛至上主義を装って、音楽に本気で向き合っていないフリをしてきた玲緒。朝陽にそのことを指摘され、つい「公演に出ない」と言ってしまったのだ。本当は何よりもチェロが一番好きなのに…。そんな玲緒に、自分たちには努力する才能があるんだと藤谷は言う。「戻って来いよ」――。

翌日、玲緒はオケに戻り、みんな大喜び。さっそく練習が始まると、カルメン組曲『前奏曲(トレアドール)』の中盤、チェロがメロディを奏でる部分で朝陽は曲を止め、「ここはチェロの一番の見せ場です」と玲緒に告げる。奮い立った玲緒は、朝陽の厳しい指導に必死に食らいついていく。

迎えたバレンタインガラ当日。玉響一行を乗せたバスは横浜へ向かうはずが、到着したのは東京のはずれ。本宮とバス会社がグルになって、わざと行き先を間違えたのだ。急がないと出番に間に合わない…。

同じ頃、三島みしま(永山絢斗)は記者会見を開き、4月のシンフォニーホールこけら落としコンペに高階フィルのコンマスとして出演すると発表。初音の名前を出し、「彼女は100年に1人の天才。同じ舞台に立てるのが楽しみです」とべた褒めする。その意図は、本番直前の初音を動揺させるためだった。三島の思惑通り、初音はバスの車内でその会見を見てしまい、不安に襲われる。みんながバスを降りて会場へ急ごうとする中、一人バスから降りることができない…。そんな初音に玲緒が寄り添い、「私たちが音楽を楽しめるようになったのは、はつねっちが来てくれたからだよ」。バスの外では、みんなが笑顔で手招きしている。勇気をもらった初音は、立ち上がり――。

玉響は時間ギリギリに会場に到着するが、既に玉響の出演中止が決まっていた。だが朝陽は動じることなく、「みなさん、やれますよね」。なんと玉響は、ロビーで海を背にしてスタンバイ!そして拡声器に乗った朝陽の声が響く…「私たち児玉交響楽団が演奏するのは、カルメン組曲です。この絶景と共にお楽しみください」――観客たちが何事かとホールから出てくる中、朝陽が指揮棒を振り、『前奏曲』の勇ましいメロディが始まる。初音は生き生きと弓を動かし、玲緒も美しいメロディーを奏でる。音楽評論家のバルディもじっとオケを見つめ、更紗さらさ(鈴木絢音)は楽屋から出て来て演奏に耳を傾ける。続く『ジプシーの踊り』で、蒼のソロを聴いて更紗は共演していたことを思い出し…。やがて演奏が終わると、会場は拍手喝采!

コンサートが終わり、蒼は勇気を出して更紗に声を掛ける。更紗は、バッタリ会った初音から「蒼くんをフルートに出会わせてくれて、ありがとうございます」と唐突にお礼を言われていた。胸がいっぱいの蒼は駆け出すと、バスの前で待っていた初音をいきなり抱きしめ、「初音さんが好きです」――!蒼を全く恋愛対象として見ていなかった初音は、突然の告白にびっくり!蒼から「ゆっくり考えてほしい」と言われ、戸惑いながらもうなずくのだった…。 翌日、バルディの採点が発表された。玉響の星の数は――『2.8。ただし、トラブルがなければプラス1だった』――つまり本来ならば3.8。高階フィルの3.5を超え、歓喜の一同!朝陽の頬も緩む中、初音の元にテレビ出演の依頼が舞い込む。だがそれは、三島の指名での生放送で…。定期演奏会を前にまた一波乱!?初音は一体どうする!?

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