指運
指運という言葉があるんですが、どうすればいいか分かっていて指す一手ではなくて、どうしようか訳が分からなくなった時に、手がいいところに行くかどうか。「指運の勝負」とよく言うんですが、将棋には偶然のようなものがすごく大事なのです。最後は運とか気合いとかそういうものが勝ってしまうものなのです。
最後は、直感や自分が持っている確信が持てないものを信じられるかどうかが大事になります。先生は直感の7割くらいは合っているのではないかと思っているそうです。
心理学では直感のことを適応性無意識と呼びます。ただ適当にやるんではなくて、今まで自分自身が培ってきたものが、凝縮されたエキスみたいなものになって現れるもの、地道な努力に比例して現れるものではないでしょうか。
長く考えすぎると、欲が出たり、色んな雑念が浮かんでしまいますが、直感はそう考える時間がないので、自分自身の素直な能力とか気持ちとかがはっきりと現れるものなのではないでしょうか。