電車のドアコックを知っていますか?
ドアコックというのは、手動で電車の車内からドアを開けるためのハンドルです。
1951年に起こった桜木町電車火災事故は、乗客がドアコックを知らずに閉じ込められてしまい、被害が拡大しました。
そのためそれ以来、非常用のドアコックは注意書きと赤枠表示がされるようになりました。
その11年後、また別の常磐線・三河島列車衝突事故が起こりました。
その事故では前の事故の教訓からドアコックの表示もあり、乗客の避難はスムーズになされました。しかし事故直後、係員が反対側の列車に停止を要請するのを忘れていたため避難中の乗客たちに列車が突っ込み大惨事になりました。事故後の二重事故防止の単純な連絡ミスが大惨事を引き起こしてしまったんです。
そしてこの事故を期に、電車の運転席に緊急連絡用の無線が設置され、現在ではATSシステム(自動列車停止装置)となって緊急時には全列車が停止するようになっています。
このように失敗を経て安全なシステムになっていったのです。