バタコ(香里奈)に渡されたお茶にはフグ毒が混入されており、凌介(西島秀俊)は意識不明の重体に陥る。ICUの前で取り乱した日野(迫田孝也)を河村(田中哲司)がなだめていると、瑞穂(芳根京子)と一星(佐野勇斗)も駆けつける。テトロドトキシンの毒性は強く、危険な状態。果たして、凌介の運命は…!?
防犯カメラに立ち去るバタコの姿は映っていたものの、院内に彼女を知る者はおらず、毒を盛って逃げた女は何者なのか、捜査は難航。
阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)は、篤斗が事件当日に乗った白い車を追って、かがやきの世界を訪れる。輪になって踊る信者の中には、ぷろびん(柄本時生)たちが紛れ込んでいた。阿久津は教祖(相築あきこ)に、凌介を狙ったバタコの写真を見せ、その反応に違和感を抱く。
一方、プロキシマでは瑞穂の依頼で、バタコが最後にかけてきたクレーム電話を解析。その音声から、瑞穂と一星は、バタコが失踪事件に関わっていると確信する。しかし、分かるのは声のみで、顔が特定できない…。
そんな中、何かに怯える清明(桑名愛斗)を心配した鼓太朗(坂東龍汰)は、朋子(桜井ユキ)の怪しい行動を目撃し、瑞穂に相談。瑞穂が “アフロディーテの下僕”が鼓太朗でないことを確かめると、そのアカウントを見た鼓太朗は太田黒(正名僕蔵)ではないかと言う。そこに、太田黒が現れて…!?
教祖の態度がひっかかる阿久津は、篤斗(小林優仁)から話を聞くことに。バタコの写真を見せると、篤斗は思いがけない反応を示し――!?
倒れたのが病院だったため、すぐに救命措置がなされた凌介は、九死に一生を得る。フグ毒の危険性を説明され、殺意を再確認する凌介だが、女(バタコ)と以前会った記憶がない…。
篤斗は、バタコの写真を見て「お母さん」と呼んだ。バタコは、自分が親だと篤斗を洗脳し、邪魔になった凌介を消そうとしている可能性が高い。
解析した電話の音声が魚屋か魚市場を指していたことから、フグの入手も可能だと踏んだ瑞穂と一星は、篤斗の乗った白い車が、かがやきの世界が所有する車だと知り、バタコ=誘拐犯で毒を盛った女だと直感する。しかし、顔だけを知る凌介、声だけを知る瑞穂たち。特定には決め手にかける中、ぷろびんの動画が突破口となる。ぷろびんが、かがやきの世界に潜入した動画には、バタコが教祖から破門される様子が映っていた。「影は消します!あと一人なんです!」と叫んで暴れるバタコ。その姿と声で、毒を盛った女=バタコであることが確定する。
瑞穂から通報を受けた阿久津と落合は、バタコの家に踏み込むが、すでに逃走した後だった。押入れには凌介の葬儀の祭壇。子供服や勉強机なども見つかり、篤斗をこの家で監禁していた可能性が高まる。さらにはフグの残骸、血が大量にこびり付いた金属バットが発見される。鑑定の結果、冷凍遺体の箱と篤斗が入れられていた箱、双方に残された指紋と、バタコの指紋が一致。篤斗誘拐犯もバタコで確定となる。
その頃、バタコは新しい潜伏先で、凌介の写真に向かって吹き矢を放っていた――。
林殺しが強羅(上島竜兵)の仕業ではないかと睨んだ河村は、待ち伏せ。強羅は別れさせ屋の仕事をしていた。どうやら文字通りの“何でも屋”のようだ。凌介の命を狙うような真似はするな、と釘を刺す河村に、不敵な笑みを浮かべる強羅…。
瑞穂に「アフロディーテの下僕ですか!?」と問い詰められた太田黒は、屋上へ逃げ、飛び降りると言い出す。呆れる瑞穂と鼓太朗をよそに、懸命に説得する凌介。凌介の言葉に心動かされた太田黒は、「僕が隠しているのは、コレだ!!!」とカツラを勢いよく脱ぎ捨てる。…が、それは周知の事実。瑞穂が追い詰め、アフロディーテの下僕であることを、ついに認める。
凌介は、再三勝手に家に上がり込む朋子から、ようやく合鍵を返してもらう。しかし朋子は、凌介に尽くすことが真帆のためだと思ったと言い残し、泣きながら出ていく。モヤモヤした気持ちの凌介のもとに、電話がかかってくる。表示は『公衆電話』。出ると、「りょうちゃん」と真帆(宮沢りえ)の声が聞こえてくる。真帆は切羽詰まった様子で、光莉について何か言いかけた途端、電話は切れてしまう。
すぐさま警察が調べ、真帆の電話は、光莉のローファーのタレコミ電話と同じ公衆電話からかけられていたことが判明。凌介と一星はすぐに駆け付けるが、先に来ていた阿久津たちによると、誰もいなかったという。近くには、凌介の新居がある。何かに引き寄せられるように、新居へ歩を進める凌介。その脳裏には、真帆との思い出、彼女の笑顔が浮かんでいて…。
ちょうどその頃、新居の中では、陽香(生駒里奈)がバケツで、大量の血をぶちまけていた。血の上を楽しげに歩く陽香。そこへ向かう凌介。
新居に着いた凌介が、何者かに割られた窓を開けると、家の中には陽香…ではなく、真帆の姿が――!?