第1話「栞と紙魚子とジャックとエミリー」
両親が海外赴任するため、東京郊外の“胃の頭町”にある古書店『宇論堂』を営む叔父・宇論(橋本じゅん)の家に居候することになった高校生の紙魚子。
上京初日、宇論堂へ向かう途中、公園から子供の叫び声が聞こえてきた。中へ入っていくと、栞が土の中からVサインをしている死体を発見していた。その現場には、胃の頭高校のお嬢様・鴻鳥友子(松山メアリ)とホラー好き男子・洞野(山根和馬)、そして、ホラー作家の段一知(井上順)がいた。
亡骸は、3日前から行方不明になっていた淳子(長谷部瞳)。
一同が集まる中、栞はこの事件を解決することを宣言したが…。
第2話「自殺館」
別のクラスの葉子(矢部裕貴子)から“自殺したい”と相談された栞(南沢奈央)は、紙魚子(前田敦子)に『自殺のススメ』という本を探して欲しいと頼んだ。葉子は、大好きだったバンドのボーカルが1週間前に自殺したため、後追い自殺を考えているという。
宇論堂で『自殺のススメ』を見つけた栞は、その本を持ち出す。
お金をもらうために追いかけていた紙魚子は、葉子との待ち合わせ場所に合流することになり、一緒に読むことになる。
そこには、なんと胃の頭町の『自殺館』を勧める文面が。そこになぜか現れた段(井上順)の勧めもあり、3人は『自殺館』に向かうが…。
第3話「異世界への扉」
栞(南沢奈央)と紙魚子(前田敦子)のクラスメイトである洞野君(山根和馬)が、学校を3日も無断欠席。心配になった紙魚子は、一緒に洞野君を探そうと、栞に相談した。
渋々探し出す栞だが、「宇論堂」で「洞野の行方」というタイトルの本を発見する。その本には、「洞野は、無限図書館におり、異世界の扉という超レア本を探している」と書いてあった。
早速、二人は、「無限図書館」に向かうのだが…
第4話「ためらい坂十年戦争 ケーキの乱」
栞(南沢奈央)は、校長(伊藤幸純)の生やしている長い耳毛が幸運グッズだと聞き手に入れることに。
紙魚子(前田敦子)と一緒に校長室を覗き見ると、鴻鳥友子(松山メアリ)と母親の和子(新井友香)が、美食家の校長に、内申点アップの賄賂に『トポール』というケーキ屋のケーキを差し入れているのを発見する。
そのケーキに校長がとても感動していたのを見て、このケーキこそ耳毛をゲットするための最強の貢ぎ物だと思い…。
第5話「長い廊下伝説」
洞野(山根和馬)、鴻鳥(松山メアリ)らと季節外れの花見に行った栞(南沢奈央)と紙魚子(前田敦子)は、たまたま見つけた4人の幽霊たちと合コンスタイルの宴会。宇論(橋本じゅん)からハンディカラオケを盗んだ栞はカラオケで歌おうと思っていたが、電池パックが抜かれていて歌えなかった。
おもしろくない栞は、紙魚子を連れてカラオケボックスに。ハンディカラオケを盗まれ、カラオケボックスにやってきた宇論(橋本じゅん)は、ばったり紙魚子と会い、一緒にカラオケすることに…。
第6話「ゼノ夫人のお茶」
町内で噂になっている『ゼノ夫人のお茶』。なんでもゼノ夫人(広田レオナ)の屋敷で出されるそのお茶は、飲むとどんな悩み事からも解放されるとかで、1ヶ月も前から予約があるらしい。
学校でも『ゼノ夫人のお茶』は大人気で、飲みにいった早苗(中村朝佳)や冬美(桜庭みなみ)もすっかり悩みが解消したようであった。
みんなの頼れるスペシャルアドバイザーを自認する栞(南沢奈央)は、自分を差し置いて紙魚子(前田敦子)までもがゼノ夫人の屋敷に行ったと知り…。
第7話「闇の中」
1ヶ月前、同級生の臼田加奈子(柳生みゆ)が、車道に急に飛び出し、トラックにはねられて死亡。加奈子の後を追い駆けるように走っていた美術部の先輩・黒川賢(相葉弘樹)は、事故のショックで心神喪失状態になってしまった。
調査を行った警察が出した結論は、加奈子の不注意による事故死。だが、事故の日以来休職中だった美術部の顧問・櫻井(高谷基史)が辞表を送ってきた、との話が伝わったことから、校内では、様々な噂が飛び交い始めた。
興味津々の栞(南沢奈央)は、真相を究明するため、調査を始めた…。
第8話「フランダースみたいな豚」
紙魚子(前田敦子)は、菱田きとら(中村麻美)という女流作家の書いた『フランダースみたいな豚』という本を読んで感激。一方、栞(南沢奈央)は、隣町などで続発しているナゾの失踪事件に興味を抱いて調査を進めていた。
失踪者が出た豆腐屋を訪ねた栞は、1週間前に姿を消した主人(斉藤暁)を心配する妻(松永玲子)から話を聞く。
事情を聞いていると、なんと、その主人がタキシード姿で、しかも失踪した間の記憶を失って帰宅した。
この一件で栞は、さらに好奇心を掻き立てられ…。
第9話「首山病院と首乃山病院」
盲腸で『首山病院』に入院した栞(南沢奈央)の見舞いにやって来た紙魚子(前田敦子)と宇論(橋本じゅん)が、広大な敷地内の林の中で迷子になってしまう。そんなとき、車椅子の患者(松村武)に遭遇し、2人は病院に連れて行ってもらう。
しかし、案内されたのは『首之山病院』。それに気が付かない2人。入院生活を楽しんでいるように見える患者たちは親切すぎて、紙魚子は違和感を抱く…。
第10話「ボリス VS クトルー」
栞(南沢奈央)と紙魚子(前田敦子)はけがをしていた猫・ボリスを助けた。しかし、目をちょっと離していた間にボリスは「このご恩は忘れません」という書置きを残し、いなくなってしまう。
一方、町内にエプロン姿の痴漢(野村たかし)が出没していた。実際、鴻鳥(松山メアリ)も登校途中に痴漢の被害にあっていた。
その帰り道、紙魚子も不穏な気配を感じた。すると、なんと目の前にオッサンが。痴漢だと騒ぐ紙魚子に対し、オッサンは栞と紙魚子が助けた猫・ボリス(前田健)だという…。
第11話「ヤマダさんちの幽霊」
校長(伊藤幸純)の孫が行方不明のため休校になった胃の頭高校。その間に紙魚子(前田敦子)は、最近様子のおかしい栞(南沢奈央)の行動を追うことにした。
毎日のように子供と遊んでいた栞だったが、紙魚子の尾行に気づいており、行動の理由を語った。
それは、段(井上順)が妻(高橋惠子)に内緒で、人妻らしき山田聡子(山下容莉枝)と密会しているのを目撃し、問い詰めた結果、家に幽霊が出没しているという聡子の相談を受けていたことが判明。興味を抱いた栞は…。
第12話「月光影虫」
校長(伊藤幸純)の孫が行方不明のため休校になった胃の頭高校。
ある晩、早苗(中村朝佳)とマチコ(坂本亜里紗)は、影の薄い女・勅使河原りえ(大島優子)にぶつかる。どこかで見たような気がする彼女のほうを見ると、公園内にモヤモヤしたオーラを放つひとが何人も集まっていた。
次の日、学校には厳しい規則をつきつける新しい校長・勅使河原佳代子(片桐はいり)が赴任してきた。どうやら、昨日公園で見かけた、りえと親子だという。
一方、栞(南沢奈央)は紙魚子(前田敦子)を季節外れの昆虫採取に誘うが…。
第13話「メビウス!?」
落ちていた生徒手帳から、栞(南沢奈央)が男だったと知った紙魚子(前田敦子)は、ア然となりながらも、まだその事実を信じることが出来なかった。
そして、迎えた終業式。学校が共学から女子校に変わるタイミングで転校する栞に、紙魚子は、確認しようとするが、なかなかそのチャンスがない。
そして、教室にやって来た校長の勅使河原(片桐はいり)は、栞が男だということをクラスメイトに言ってしまう。
紙魚子から生徒手帳を返された栞は…。