第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。一回戦で、神奈川代表の桐光学園は29日に西原(沖縄)と対戦します。11月13日に行われた神奈川県予選決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。
■桐光学園(3年ぶり12回目)
11月13日、等々力陸上競技場(神奈川県川崎市)で第100回全国高校サッカー選手権・神奈川県予選の決勝が行われました。最高のコンディションのもと、スタンドには2年ぶりに観客が戻り、大きな手拍子でピッチの選手たちを後押ししました。
県内最多12度目の選手権出場を目指す桐光学園と創部75年目で悲願の選手権初出場を狙う相洋。決勝では2016年以来の対戦となります。また桐光学園にとっては、インターハイ県予選でPK戦の末、苦杯を喫した相手でした。
6月13日に夏の全国の可能性を絶たれてから、ちょうど5か月。リベンジをかけた一戦です。ゲームが動いたのは前半8分。桐光学園が一瞬の隙を突き、副キャプテン・三原快斗選手のヘッドで先制。桐光学園が大会テーマにも掲げた「前半の得点」でペースを握るにことに成功します。
一方、相洋も粘り強い守備とハードワークを軸に食らいつき、ロングスローや得意のセットプレーを足掛かりに得点を狙いにいきます。
しかし、運動量の落ちない桐光学園は後半29分、左サイドのクロスからファーサイドでの折り返しを2年生・豊田怜央選手が頭で押し込みリードを広げます。
結果は2-0。5試合でわずか1失点のディフェンス、GK吉田優翔選手のスーパーセーブもあり、貫禄の完封勝ちとなりました。桐光学園が3年ぶりの王座奪還を果たしました。
全国初戦の相手は沖縄県代表の西原高校です。キャプテンの山市秀翔選手は「31年ぶりに勝ち上がって代表になった(西原高校)ということで、勢いがあると思うが、受け身にならずにファイティングポーズをとって必ず勝ちたい」と力強く意気込んでいます。
100回大会への思いは特別です。OBでもある鈴木勝大監督は「私自身も選手権に育ててもらった。あの景色を選手たち見てほしい」と語ります。
1年生時にインターハイ優勝を経験し、ルーキーリーグで全国優勝した黄金世代が3年生となり挑む冬の選手権。桐光学園の選手権最高成績は元日本代表の中村俊輔選手を擁した75回大会の準優勝です。
「すべての人に感謝をしながら、100回大会で初優勝したい」
レジェンドOBも成し得なかった高みへ。節目の大会、桐光学園が主役の座を狙っています。
【近年の神奈川代表の成績】
桐光学園は75回大会で準優勝、91回大会でベスト4。桐蔭学園は81回大会でベスト4、日大藤沢は93回大会でベスト4に入っています。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ神奈川)
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