12月28日に開幕する第100回全国高校サッカー選手権大会。山形県代表の羽黒高校は、29日に行われる一回戦で、岡山学芸館高校(岡山)と対戦します。歴代の山形県代表は、全国でどのような戦いを繰り広げてきたのか。過去の成績を振り返ります。
■山形の古豪・日大山形
山形県勢の中で、最多14回の全国出場を果たしているのが、日本大学山形高校です。全国初出場は1975年の54回大会。初戦で上野高校に5-0で勝利して、全国初勝利を挙げます。その後は日大山形の時代が続き、64回~67回大会では県大会4連覇、71回~73回大会で3連覇を達成。そのうち1987年の66回大会では、一回戦で佐賀学園に2-1、二回戦で松本深志に4-0で勝利してベスト16に入ります。近年は様々なチームの台頭により代表争いが厳しくなる中、前回、99回大会では、5大会ぶりに県大会を制して全国大会へ出場しました。
■二強時代を築いた山形中央
日大山形一強時代に待ったをかけたのは、山形中央高校です。初出場は1991年の70回大会。初戦で八幡浜工業に3-3(PK4-3)で勝利して全国大会初勝利を挙げました。その後は日大山形と激しい代表争いを繰り広げ、77回~79回大会で県大会を3連覇すると、81回大会では、一回戦で日生学園第二に2-1、二回戦で地球環境に1-1(PK6-5)で勝ってベスト16に入り、全国大会でも日大山形の最高成績に並びます。
■新勢力・羽黒の登場
日大山形と入れ替わるように山形中央と代表争いを繰り広げるようになったのが、今大会の代表校でもある、羽黒高校です。2004年の83回大会で全国初出場、一回戦で城陽に1-1(PK4-1)で勝って全国初勝利を挙げると、二回戦で秋田商業を1-0で下して、いきなり、日大山形、山形中央に並ぶ全国ベスト16に入ります。二度目の全国出場となった85回大会でも、一回戦で鳴門高校を2-2(PK9-8)と激戦の末に破りますが、山形県勢は、この時の羽黒の勝利以降、実に14大会連続で勝ち星から遠ざかっています。
■山形県は戦国時代へ
山形県大会では、過去10年間で、日大山形、山形中央、羽黒に加えて、米沢中央、東海大山形の5校が代表に選ばれており、群雄割拠の戦国時代の様相を呈しています。このほかにも、近年力をつけている山形城北や山形明正、そして古豪・鶴岡東などの学校も、虎視眈々と代表の座を狙います。
今年の全国大会では、まずは初戦を突破して、山形に15大会ぶりの勝利の知らせを届けることができるのか、そして、山形の歴史上まだ破ることのできていない、ベスト8への壁に挑戦することはできるのか。羽黒高校の全国での活躍に注目です。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/山形放送)
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