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2022

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【高校サッカー戦記・長野】憧れた全国の舞台 突き通した市立長野スタイル

第100回全国高校サッカー選手権。初出場の長野県代表・長野市立長野(通称:市立長野)は2回戦で東山(京都)と対戦。0-2で敗れました。試合を振り返ります。

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「最初の15分は押し込まれる可能性が高い。苦しいだろうけど失点しないことが大事」

市立長野の芦田徹監督は、そう言って選手たちを送り出したといいます。その予想通り、試合は堅守速攻を武器とする東山を前に序盤から防戦を強いられました。少しずつ市立長野のスタイル“パスサッカー”が機能し始めた前半10分。自陣でつなごうとしたボールを奪われ、失点を許しました。その後も劣勢は続くものの、市立長野は積み上げてきたサッカーを信じ、ボールを追いかけました。

しかし、後半開始早々に正確なクロスボールから追加点を奪われます。市立長野は、選手交代などで攻撃を活性化させ、主導権を握る時間帯を作りましたが、守備意識の高い東山ディフェンス陣に跳ね返され、最後までゴールを奪うことはできませんでした。

試合後、芦田監督は、「ボールを持つ時間帯はあったけど、フィニッシュゾーンまで進ませてもらえなかった。東山はいい選手がそろっていて、強かった」と振り返りました。高校サッカーを引退する3年生に対しては「臆することなくトライしたことが一番大切で、この舞台を経験できたことは、彼らの人生にとってもプラスになる。新たな夢を持つきっかけにしてほしい」と、これからの成長に期待しました。

また、チームを支えた尾崎裕人キャプテンは、「この仲間と100回大会という記念大会の切符を勝ち取って挑戦できたことは楽しかった。個人的には通用した部分があったので、この経験を生かしてプロを目指したい」と、さらなる活躍を誓いました。

長野県の公立校として24年ぶりに全国の舞台に立った市立長野。「生まれ育った場所でもトップレベルを目指せるということを追い求めたい。指導者としても力をつけていかないといけない」と、芦田監督も刺激を受けた様子でした。

たくましい3年生の背中を見た1、2年生がこの経験を生かし、どのように成長していくのか、そして次の選手権で初勝利をつかむことができるか期待したいです。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ信州)
 

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