第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。1回戦で、埼玉県代表・西武台は29日に三重と対戦します。サッカー王国・埼玉の代表は、全国でどのような戦いを繰り広げてきたのか。過去の成績を振り返ります。
■浦和の時代
学制改革により、27回大会から名称が全国高校蹴球選手権に変わり、最初の埼玉の代表となった浦和は30回大会で初優勝。それから33回、34回と連覇を果たし、3度の優勝を誇ります。35回大会は浦和西。38回大会で初優勝を果たした浦和市立(現:市立浦和)は、県勢最多の4度の優勝を遂げています(38回、39回、43回、51回)。さらに、浦和南も3度の全国の頂点に立っています(48回、54回、55回)。「浦和を制する者は全国を制する」と言われていたほどでした。
■60回大会優勝・武南
創部7年目、31歳の大山照人監督が率いる武南が私学として初優勝。決勝戦は山梨代表・韮崎との試合で、エース星野のゴールなどで2対0で勝利しました。この優勝が埼玉県勢最後の全国制覇となっています。その後も、武南は67回大会から6年連続で全国に出場し、中でも、68回大会は元大宮アルディージャの伊藤彰さんや元横浜F・マリノスで当時1年生の上野良治さんらを擁し、準優勝に輝きました。また、他にも元浦和レッズの室井市衛さんや元大宮アルディージャの斉藤雅人さんなど多数のJリーガーを輩出しました。
■ベスト8の壁
埼玉県勢が最後にベスト4に残ったのは29年前、71回大会の武南が最後です。それ以降、浦和市立(75回)、武南(79回)、西武台(89回)、正智深谷(95回)、昌平(98回、99回)が準々決勝に進出しましたが、いずれもベスト8の牙城を崩せていません。
今大会出場する西武台も89回大会準々決勝で島根代表・立正大淞南と対戦し、後半アディショナルタイムで同点に追いつく粘りを見せたものの、PK戦の末、敗れています。勝ち進めば今回も準々決勝の舞台は11年前と同じフクダ電子アリーナ。11年前の忘れ物を取りに、40年ぶりに埼玉の代表が頂点に、西武台が王座奪還を目指します。
※写真
左上:60回大会 武南高校
右上:98回大会 昌平高校 須藤直輝選手
左下:100回大会 西武台高校 原田蓮斗選手
右下:100回大会 西武台高校 守屋保監督
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ埼玉)
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