第100回全国高校サッカー選手権。岩手県代表・専修大学北上高校は1回戦で奈良県代表・奈良育英高校と対戦。乱打戦の末に2-4で敗れました。その試合を振り返ります。
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試合は前半8分、奈良育英がFKのこぼれ球を拾い、14番・山尾星翔選手のゴールで先制するも22分、専大北上の7番・鳥谷部修平選手の個人技で同点に追いつき、両者一歩も譲らない緊迫したゲームを展開します。そして後半2分、専大北上は同点弾を決めた7番・鳥谷部選手のドリブルを起点に、6番・阿部翔輝選手のゴールで逆転に成功。
一方、奈良育英も伝統校としての意地を見せます。後半8分に10番・岡本大生選手、その1分後に、後半から出場した9番・栂井相希選手のゴールで再び逆転。さらに後半24分、同じく後半から出場した24番・西尾駿選手が追加点を挙げて試合終了。専大北上は、一時は逆転に成功するも悔しい初戦敗退となりました。
試合後、専大北上の小原昭弘監督は「相手の出足のいい守備に、思うようなサッカーが出来なかった。その守備に慌ててしまい、ロングボールが多くなり、ボールを落ち着かせることが出来なかった」と試合を振り返りました。また選手たちには「高い目標を掲げ、それに向けてやってきたことは決して間違ってはいなかった。ただ、今のままでは、まだ足りないということだ」と話しました。
そしてキャプテンの10番・吉武皇雅選手は、「自分たちが思っていた以上に、全国大会はスピードや技術などのレベルが高い。後輩たちには普段の練習からもっと強度の高い練習に励み、またこの舞台に帰ってきて勝ってほしい」と、思いを託しました。
全国大会に出場することに満足するのではなく、そこで結果を残すために取り組んできた1年。全国で勝つためには今以上の努力が必要だということを、チーム全体で実感しました。
専大北上のチームスローガンは「栄光に近道なし」。その言葉通り、全国で結果を残すことの難しさ、「険しい道のり」を改めて痛感した今大会。しかし、この悔しさこそが成長の原動力。この経験は、後輩たち、さらには専大北上の未来に確実に受け継がれていきます。全国でのリベンジに向けて、専大北上の栄光への歩みがここから始まります。
※写真は専大北上の1点目を決めた鳥谷部修平選手
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ岩手)
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