第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。鳥取県代表の米子北は31日、初戦となる二回戦で矢板中央(栃木)と激突。米子北の注目選手たちとチームの特長を紹介します。
■誰でも、どこからでも得点が取れる
米子北は地区大会を通して4試合33得点1失点。運動量、切り替えの早さ、球際の強さを生かしたハイプレスでボールを奪い、素早く相手ゴールに迫る、縦に速いサッカーがチームのスタイルです。裏への抜け出し、ドリブル突破、クロス、セットプレーと、どんな形からでも得点が取れます。また、地区大会ではDFを含む17人が得点を決め、層の厚さを証明しました。中村真吾監督は「今年は強いキックが蹴れて、シュートが上手い選手が多い。また、FWだけでなく、サイドハーフも点が取れる」とコメントしています。
■チームの心臓 J2岡山内定・佐野選手
どこにでも顔を出し、米子北の攻撃のスイッチを入れるチームの心臓、佐野航大選手(3年)。ファジアーノ岡山(J2)に内定しているボランチです。フットサル仕込みのテクニックとゴール前の豊富なアイデアが武器で、元々はFWやトップ下などでプレーするフィニッシャーでした。高校入学後に運動量と守備力を磨き、憧れの存在である3つ上の兄・佐野海舟選手(米子北サッカー部OB/現在、J2町田所属)のように、ボールを奪える、拾える、展開できるボランチへと成長。佐野選手は「全国大会ではチームで一番走り、声を出し、戦いたい。自分がそういうプレーを見せるとチームも乗ってくる。チームのためになるプレーを徹底しながら、自分の持ち味を出していきたい」と意気込みを語りました。
■夏の借りを返しに
インターハイで12年ぶりに準優勝に輝いた米子北。中村監督は「インターハイは毎試合ギリギリの戦いだった。一戦一戦勝って反省することで成長し、自信もついた」と振り返りました。佐野選手は「決勝戦では青森山田に最後の最後で決められて悔しい思いをした。その経験があったからこそ、今、チーム一丸となれている。選手権は夏から成長した姿を見せられる舞台。優勝して夏の借りを返したい」と冬の選手権でのリベンジを誓いました。
※写真はチームの心臓・佐野航大選手
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/日本海テレビ)
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