第100回全国高校サッカー選手権大会が12月28日に開幕。島根県代表の大社は、31日の2回戦でインターハイ王者の青森山田(青森)と対戦します。
11月13日に行われた島根県大会決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。
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島根県大会の決勝は、2大会ぶり19回目の出場を目指す立正大淞南(準決勝まで3試合20得点3失点)と、2大会連続11回目の出場を目指す大社(3試合10得点1失点)の一戦となりました。
決勝は5年連続の対戦カードで、縦に速い攻撃が得意な立正大淞南と、繋いで崩すパスサッカーを得意とする大社の戦い。
試合は開始直後から、スピードをいかした攻撃が持ち味の立正大淞南がチャンスを多く作ります。大社は代替わりした1、2年生中心の守備陣がなんとか踏ん張り反撃のチャンスをうかがうと、前半18分でした。
ボールが転がった先にいた持田優輝選手(3年)がボールを持つと、得意のドリブルで持ち上がり、最後は左足を振りぬいて先制ゴールを決めます。
1-0で迎えた後半。立正大淞南の攻撃の時間が多く、大社が一瞬の隙をついてゴールを狙う展開となった前半とは変わり、両チームともに一進一退の攻防が続くと、試合が再び動いたのは後半22分でした。
高く浮いたボールを足元にしっかり収めたキャプテンの角凌太選手(3年)が、一気にスピードに乗りゴール前に運ぶと、最後は独特のリズムからシュートを放ち、待望の追加点を入れます。
その後、全員守備でゴールを守りきった大社が、2大会連続、そして30年ぶりの連覇で全国への切符を手にしました。
試合後、大社の後長直樹監督は「守備陣が1、2年生で、代替わりをした時には本当に不安ばかりだったが、よくここまで成長してくれた」と決勝を無失点で抑えた守備陣を評価。
また、2点目をとった角凌太選手は「島根県の代表ということを胸に刻んで、全国でも勝てるようなチームに、日々の練習を大切にして頑張っていきたい」と全国への意気込みを語りました。
去年の全国ではPK戦の末に惜しくも初戦敗退となった大社。去年の悔しさを知る選手たちは「全国で去年の借りを返す」という合言葉を掲げ、再び全国のピッチへ。
初戦の対戦相手は94回大会で2点を先制しながら追いつかれ、後半アディショナルタイムに決勝点を許し敗れた青森山田です。今年のインターハイ王者に対し、伝統のパスサッカーで挑む大社は、67回大会以来33大会ぶりの勝利を目指します。
【近年の島根県代表の成績】
89回大会で立正大淞南が島根県勢初のベスト4(3位)。91・93回大会で立正大淞南がベスト8。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/日本海テレビ)
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