第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。佐賀代表・佐賀東の初戦は二回戦、大みそかの31日に前回大会の優勝校・山梨学院(山梨)と対戦。11月13日に行われた佐賀決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。
■佐賀東(2大会連続12回目)
佐賀決勝は、2大会連続12回目の出場を目指す佐賀東(準決勝まで4試合28得点1失点)と9大会ぶり14回目の出場を目指す佐賀商業(準決勝まで4試合24得点無失点)の一戦となりました。
ボールを繋ぎピッチを支配する伝統のポゼッションサッカー・佐賀東に対し、佐賀商業の松尾智博監督は「立ち上がりの20分がポイントになる」と、果敢にハイプレスを仕掛けます。
前半7分、その作戦が奏功し佐賀商業はハーフウェーライン付近でボールを奪うと、左サイドから一気にカウンター。中原魁二選手(3年)からグラウンダーのクロスを受けた原口海斗選手(3年)がキーパーの股を抜く技ありのゴールで佐賀商業が先制します。
追いかける展開となった佐賀東は、後半33分。コーナーキックのチャンスでショートコーナーを選択。アルビレックス新潟へ加入が内定している吉田陣平選手(3年)が個人技でディフェンス陣をかわし、中央の小嶋悠央選手(2年)へラストパス。ボールを受けた小嶋選手は、相手ディフェンスを背負いながらも右足一閃。強烈なシュートがゴールネットを揺らし、試合を振り出しに戻します。
試合は80分で決着がつかず、1-1で延長戦へ突入。延長前半のファーストプレーで試合は大きく動きます。
佐賀東は最終ラインから宝納拓斗選手(2年)が前線へロングボール。森田悠斗選手(3年)が頭でそらしたルーズボールに反応した小嶋悠央選手(2年)が右足を振り抜き、この試合2点目。これが決勝ゴールとなり佐賀東が2大会連続となる全国への切符を手にしました。
試合後、蒲原晶昭監督は「苦しめられた試合だったが、勝利を掴めたことは嬉しい。選手たちの意地とプライドが結果に結びついた試合だった」と話しました。
全国大会出場の立役者となった、2得点の小嶋選手は「自分のゴールで、全国大会へチームを導くことができて嬉しい。全国でも得点を狙って、得点王を目指したい」と意気込みを語りました。100回目を迎える全国の舞台、佐賀東の挑戦が始まります。
【近年の佐賀県代表の成績】
91回大会で佐賀商業がベスト16、95回大会で佐賀東がベスト16、97回大会で龍谷がベスト16に入っています。3大会ぶりの初戦突破を目指す佐賀県代表です。
※写真は全国大会出場を決めた佐賀東高校
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/福岡放送)
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