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2022

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【高校サッカー戦記・青森】100回大会で王座奪還を果たした青森山田の戦いを振り返る

第100回全国高校サッカー選手権は1月10日に青森山田高校の優勝で幕を閉じました。青森山田の今大会を振り返り、未来を展望します。

■青森山田の王座奪還までの並々ならぬ思い

第100回全国高校サッカー選手権大会で青森山田高校サッカー部が3大会ぶり3度目の優勝を果たしました。今シーズン、青森山田は「インターハイ」、「高円宮杯プレミアリーグイースト」、そして「全国高校サッカー選手権」と高校年代の三大大会で全て優勝と「三冠」を達成しました。この全てで頂点に立った青森山田ですが、選手権での王座奪還は悲願でした。98回大会は決勝で静岡学園に逆転で敗れ、前回99回大会は山梨学院にPK戦の末、優勝には届きませんでした。過去2大会ともに優勝候補と言われながらも、あと一歩のところで涙をのみました。悔しい思いをした先輩たちの姿を見て、ともに歩んだ3年生にとって、「100回大会で王座奪還」は何としても果たしたい目標でした。

■松木玖生キャプテンが掲げた「三冠」そして有言実行

チーム発足の時から「目標は三冠です」と何度も発する姿からは、目標がぶれないように自分自身に言い聞かせているようでした。「青森山田中学校からの6年間で一番鍛えられたのはメンタルです」と王座奪還を目指すチームのキャプテンとしてプレッシャーに打ち克とうとしていた強い気持ちを感じました。そうした発言は全てキャプテンとしての自覚と責任、そして目標に向かってやり切ろうという姿勢でした。

前回大会決勝後からすでに「優勝のためにはチーム力が必要」と話していた松木選手は自分だけではなく、全員に発言を促し、何でも言い合える雰囲気を作ってきました。その結果、副キャプテンの宇野禅斗選手と藤森颯太選手はじめ、チーム全員が誰もがキャプテンのように見えるチームへと成長していました。選手全員が同じ目標に向かう「一致団結」、その雰囲気を作り上げてきたのが松木選手です。そして、選手権で全員が躍動、今大会の得点は8人であげました。決勝でも5人の交代選手を使い切る総合力で掴み取った頂点でした。

王座奪還を成し遂げた後の松木選手は今まで見せたことのない清々しい表情を浮かべていました。

■連覇を目指す101回大会へ

「三冠」というチーム史上初の目標を叶えた青森山田はすでに新チームが始動しています。青森のグラウンドは雪に覆われているため、ボールを使った練習ではなく、雪の上をひたすら走り込みます。約1か月半もの期間を走り込み、足腰を鍛えます。そして雪が解けると、ボールを使った練習が本格的に始まります。選手権を経験した2年生のDF中山竜之介選手、途中出場ながら3得点をあげたFW小湊絆選手、大会にはケガで出られずベンチ裏でサポートに徹したDF多久島良紀選手を中心に新たなチーム作りが始まりました。101回大会の目標はチーム史上、未だ成し得ていない「連覇」。その権利があるのは青森山田のみ、先輩が果たした志を受け継いだ後輩の戦いはすでに始まっています。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/青森放送)
 

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