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2022

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【高校サッカー戦記・兵庫】滝川第二高校、4大会ぶりの舞台で意地を見せるも…

第100回全国高校サッカー選手権。兵庫代表・滝川第二高校は初戦となる2回戦で宮城代表・仙台育英高校と対戦。最後に意地を見せるも1-2で敗れました。試合を振り返ります。

試合前、滝川第二を率いる亀谷誠監督は「前半は1失点までは想定の範囲内」とコメント。試合は序盤、仙台育英が得意とするハイプレスで攻撃的なサッカーに防戦を強いられる滝川第二。それでも、攻撃のチャンスこそ少なかったものの、仙台育英の猛攻を耐え抜き無失点で前半を折り返します。

後半、徐々に自分たちのリズムをつかみ始めた滝川第二にも攻撃のチャンスが増え始めます。10番キャプテンの藤田仁朗選手(3年)を起点に11番・田中璃亜夢選手(3年)や、この試合FWとして起用された2番・黒井海舟選手(3年)にもシュートが生まれだします。しかし、惜しくもゴールネットを揺らすことができません。

後半22分。中央でボールを奪われると、空いたスペースで上手く展開され、最後は仙台育英の9番・佐藤遼選手(3年)にヘディングで押し込まれ、先制を許してしまいます。

さらに後半35分にも追加点を許し2点差。このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム。ゴール前でのこぼれ球に反応した3番・島田爽吾選手(3年)のゴールで1点を返します。試合は1-2で敗れたものの、滝川第二は4大会ぶりの全国の舞台で意地を見せました。

試合終了直後、応援スタンドに向かったキャプテンの目には光るものが――「ピッチでは涙を流さないと決めていましたが、スタンドの控え選手の顔を見たら自然とこみ上げてきました。自分の不甲斐なさを感じました」「プレスは速いし、力強い。そういう全国レベルの相手に対して自分の良さが出せなかった。チャンスメークができなかった。とにかく悔しい」と藤田選手は冷静に振り返ります。

しかし藤田選手にとって、チームにとって、全国の舞台で得るものも大きかったようです。上手さ、速さ、強さ。出場できたからこそ感じられた全国のレベル。

「一番感じたのは強度の違い。今回1年生、2年生でも出場した選手がいる。肌で感じたこの基準を持って帰り、チームに伝えてほしい」と藤田選手は言います。チームとして4大会ぶりに出場した選手権での経験は後輩たちに引き継がれていくことでしょう。

亀谷監督は「結果は出なかったけれど、みんなやろうとしたことは勇気を持ってやってくれた。この経験を次の世代にも伝えていきたい」と悔しさを滲ませながら言葉を紡ぎました。そして試合後、選手たちには「全国のレベルを感じたなかで、自分の限界を作らずに、この経験を成長につなげてほしい。自分にこれ以上の可能性があると信じて頑張ってほしい」と語りかけました。

藤田キャプテンを中心に一丸となったチームは次の世代へバトンを渡します。もちろん『怯まず 驕らず 溌剌と』というチームのモットーを携えて――

※写真は左:キャプテン・藤田仁朗選手 右:亀谷誠監督

(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/サンテレビ)
 

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