第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。初戦となる二回戦で、香川代表の高松商業は12月31日に茨城代表の鹿島学園と対戦。
11月13日に行われた香川県大会決勝を振り返り、4年ぶりに県勢最多24回目の出場を決めた高松商業の全国での戦いを展望します。
■高松商業(4年ぶり24回目)
香川県大会決勝は、初出場から3大会連続3回目の出場を目指す大手前高松(準決勝まで2試合3得点1失点)と4年ぶり24回目の出場を目指す高松商業(準決勝まで4試合7得点2失点)の一戦です。
試合は前半、大手前高松がボールを保持。MF前田快選手(2年)のロングスローや左サイドバックで主将の冨家仁選手(3年)らからチャンスを作り出そうとしますが、シュートまでは持ち込めません。
一方の高松商業は前線からの激しいプレスと相手のパスコースを消す組織的な守備で相手に決定機を作らせません。
膠着状態の中、試合が動いたのは前半33分。高松商業が右サイドでスローインを獲得し、DF浅井七瑠選手(2年)のロングスローをニアサイドでFW鈴木康生選手(3年)が頭で後ろに逸らしたボールがMF與田拓海選手(3年)の足元に。これを與田選手が押し込み、高松商業が先制します。
追いつきたい大手前高松は後半28分の選手交代から前線の枚数を増やして得点を狙いますが、高松商業の守備を崩せません。
高松商業は後半19分、與田選手が決定機を迎えますが大手前高松GK竹内勇颯選手(2年)の好セーブに阻まれます。その後もカウンターからチャンスを作りますが追加点は奪えず、そのまま試合終了。
豊富な運動量と積極性を見せた高松商業が4年ぶり24回目の全国大会出場を決めました。
試合後、川原寅之亮監督は「厳しい試合になるのはわかっていた。大手前高松さんの良い攻撃に対して守備をする時間が長くなったが、選手たちが本当に頑張って集中力を切らさなかった。4年前は初戦敗退だった。まずはチーム全員で初戦を乗り越えていきたい」と話しました。
主将の佐藤海七多選手(3年)は「相手にボールを持たれることは分かっていたので、苦しいときはあったがしっかり準備ができた。ここから切り替えてまずは全国で1勝して、目標のベスト4以上を目指して新しい歴史を作っていきたい」と力強く話しました。
【近年の香川代表の成績】
91回大会では初戦突破し2回戦まで進出。92回大会から97回大会まで3校が全国の高い壁を前に、いずれも初戦敗退。98回大会で大手前高松が初出場すると県勢として7年ぶりに初戦突破。99回大会も同校が初戦突破した。今大会の初戦で勝利をすれば3大会連続での初戦突破となり、県勢史上初の快挙となる。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/西日本放送)
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