第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。神奈川代表の桐光学園は29日に西原(沖縄)と1回戦で激突。桐光学園の注目選手たちとチームの特長を紹介します。
■神奈川を3年ぶりに制した期待の世代
今年の3年生は、1年生の時に全国ルーキーリーグで優勝した黄金世代。また1年生の時にインターハイで全国制覇も経験し、今年もメンバー入りしている岩根は、当時も主力で優秀選手に輝きました。2019年のインターハイ以降、全国のピッチを踏むことができませんでしたが、今夏の全国を逃した後、「全国制覇するために桐光学園に入学した」ことを全員で再確認し、同じ方向を向いてチーム力を高めてきました。神奈川屈指の名門で戦う選手たちは、100回を迎える選手権に並々ならぬ想いで臨んでいます。
全国屈指の激戦区と呼ばれながら、神奈川の選手権優勝は過去1度もありません。桐光学園が75回大会に、中村俊輔を擁して準優勝を果たしたのが最高成績です。節目の100回大会。桐光学園がチームの歴史を塗り替え、そして神奈川サッカーの歴史に新たな1ページを刻めるか注目です。
■神奈川県勢最多12度目の冬の選手権 狙うは「初優勝」
「激しい守備から攻撃へ繋げるサッカー」を鈴木勝大監督就任以来のぶれないテーマにしている桐光学園。それに加え、「前線のスピードと推進力」が今年の強みです。
副キャプテンで力強い突破と得点力が魅力の三原快斗選手、50m5秒台の俊足・粟江晟選手、躍動感溢れる田中英泰選手、積極的なプレーで縦を突く2年生・ベイリー ジャスティン勇誠選手など、相手に脅威を与えるアタッカーが揃っています。同時に、山市秀翔選手、豊田玲央選手のダブルボランチが、今年、桐光学園の志向するサッカーを体現する存在です。
17歳以下日本代表候補にも選出されたキャプテン・山市秀翔選手は、抜群の運動量と俊敏性が持ち味。特に「動き出しの速さ」は目を見張るものがあります。鈴木監督は「バイタリティーに溢れて、周りにエネルギーを与えられる選手」と、その影響力の大きさを評価します。
2年生の豊田玲央選手は、対人の強さとスピードを武器に、攻守でハードワークできる選手。鈴木監督は「うちがやりたいサッカーをそのまま表現してくれている」と信頼を寄せます。また、山市選手のクロスからの折り返しを、豊田選手が頭で押し込んだ決勝戦の2点目に象徴されるように、得点シーンで決定的な役目を果たせるのも2人の強みです。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/テレビ神奈川)
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