第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。和歌山代表の近大和歌山は29日の1回戦で流通経済大柏(千葉)と対戦します。歴代の和歌山代表は、全国でどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の成績を振り返ります。
■出場2回目でベスト4・初芝橋本
歴代和歌山代表校の中で最高成績は、ベスト4進出を果たした初芝橋本です。過去に33回、全国大会に出場(選手権16回、インターハイ17回)し、選手権では4強や8強入りを果たしています。
初芝橋本がベスト4に進出したのは74回大会です。初芝(大阪)を47回大会で初出場初優勝に導いた田中勝緒監督(当時)が初芝橋本に移ると、急速にチームが力をつけ、創部4年目の73回大会で選手権初出場。翌年の74回大会では、のちに日本代表にも選出された、エース吉原宏太選手らの活躍で和歌山代表としては最高成績のベスト4入りを果たしました。
準決勝では、鹿児島実と対戦。前半28分に吉原選手が、この大会通算7点目となるゴールを挙げて先制しましたが、前半終了間際にセットプレーから2点失点し、そのまま試合終了。1-2で惜しくも決勝進出はなりませんでした。吉原選手はこの大会を「就職活動の場」と語り、大会に臨んでいました。その言葉通り、大会での活躍が認められ、大会後コンサドーレ札幌に内定。Jリーガーとしても活躍しました。
■知将の手腕で3度のベスト16・近大和歌山
今大会、和歌山代表で出場する近大和歌山は88回大会以来12大会ぶりの全国出場です。
88回大会では初戦となった2回戦で矢板中央(栃木)と対戦。堅い守りを見せ、前半を0-0で折り返します。しかし後半25分、セットプレーからゴールを許し0-1。この1点が決勝点となり、2回戦敗退となりました。
近大和歌山はこれまでに7回、選手権大会に出場しています。これはすべて現在、近大和歌山の学校長を務め、JFA公認S級コーチのライセンスを持つ川合廣征監督(当時)が導いたもので、80回大会、86回大会、87回大会ではベスト16入りを果たしました。今大会では、まずは初戦を突破し、より上位へ進出できるか、期待されます。
キャプテンの荒木宏心選手(3年)は全国大会に向けて「3年間の集大成。積み上げてきたものを出して楽しみたい」と話しました。
※写真は初芝橋本OB吉原宏太さん
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ和歌山)
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