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2022

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【高校サッカー戦記・鳥取】米子北 シーソーゲーム!後半ATに追いつくもPK戦で敗れる

第100回全国高校サッカー選手権。鳥取県代表・米子北高校は2回戦で栃木県代表・矢板中央高校と対戦。先制し、逆転され、追いつくシーソーゲームとなり、2-2のまま後半終了のホイッスル。PK戦の末に2-4で敗れ、初戦敗退となりました。激闘を振り返ります。

    ◇

伝統の堅守速攻のスタイルが持ち味の両チーム。試合は壮絶なシーソーゲームになりました。前半35分、後方からのロングパスに反応して抜け出したFW福田秀人選手(2年)が決めて米子北が先制します。しかし、複数の選手を交代で投入し、プレーの強度を落とさない矢板中央に後半17分、24分に決められ、逆転されます。このまま試合も終了かと思われた後半アディショナルタイム。後半35分に投入されたFW山田楓元選手(2年)がシュートのこぼれ球を詰めて、米子北が追いつきます。迎えたPK戦では、相手の2人目をGK山田陽介(3年)がストップするも、その後の米子北の3人目から3連続で止められ、2-4で敗れました。

2大会連続ベスト4の矢板中央の高い壁を破れませんでしたが、ゴールを決めたのは2年生FWの2人(福田選手、山田選手)。この悔しさを101回大会に繋げてくれるはずです。

試合後、キャプテンの鈴木慎之介選手(3年)は「矢板中央は前評判通り、守備が堅いチームだった。試合会場には風が強く吹いていたので、前半は風下を取って耐え、後半に勢いを持って仕掛けていく作戦だった。後半連続して失点してしまったが、風下の前半に先制し、交代して入った選手が最後に点を取ってくれて、自分たちが想定していた試合展開にはなったと思う」と試合を振り返りました。また、「今年はキャプテンをさせてもらったので人と関わることが多く、学ぶことが多かった。試合をするのは選手や監督だが、見えないところでいろんな人が支えてくれている。中村監督も、試合を組んでくれたり、遠征ではバスを運転してくれたり、選手のために動いてくれていた。自分たちが何かをする時には、常に誰かのサポートがあることを頭に入れながら今後の人生を歩んでいきたい」とサッカー以外にも多くのこと学んだ様子でした。

中村真吾監督は「どういう点差、どういう展開でも勝つ…勝とうと思っていたので、勝てなかったということは、全てのプランは上手くいかなかったのかなと思う。今年はメンバーに3年生が多く入っていて、メンバー外の選手も実力、人間性が素晴らしい選手たちだった。これだけやっても勝てなかったのを身近で見ていた選手たちには、この経験を忘れず、次の夢や目標に向かって一歩一歩進んで行ってほしい」と静かに語りました。

米子北が今年大事にしてきた言葉は「凡事徹底」と「背後のチーム」。「凡事徹底」は、当たり前のことを徹底し、極めることで、誰もが真似できない境地に達するという考え方。「背後のチーム」は、ピッチに立つ11人の背後には、出られない選手やスタッフがいて、表舞台に立たない人=背後のチームが本気になればチームに一体感が生まれるという考え方です。夏のインターハイで準優勝できたのは、この2つの言葉を言い続け、実践できていたからだといいます。今年一年で浸透した「凡事徹底」と「背後のチーム」が新チームにも引き継がれ、101回大会でも一体感のある米子北サッカーが見られるでしょう。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/日本海テレビ)
 

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