１２月２８日に開幕する第１００回全国高校サッカー選手権大会。三重県は三重が４年ぶり２回目の全国大会出場を決めました。

１１月１５日に行われた組み合わせ抽選の結果、三重は１２月２９日の１回戦で、埼玉県代表・西武台と対戦することが決定。三重が目指すのは学校初の選手権全国ベスト４です。

地区大会決勝を振り返り、全国を展望します。

■三重（４年ぶり２回目）

三重県大会の決勝は、夏のインターハイで全国ベスト１６の結果を残している三重と前回大会の全国選手権出場校・海星の一戦。県内で唯一、全国制覇の経験がある伝統校・四日市中央工業がベスト８で敗退した中、三重県の歴史上初めて、私学同士の決勝戦が実現しました。

試合は三重が長短のパスを織り交ぜながら、立ち上がりから海星を追い詰めていくと、前半７分、左サイドの１４番・北岡勇輝選手（３年）の折り返しを７番・逵村健斗選手（３年）が左足で流し込み、先制に成功。

後半９分にはチームの絶対的エースストライカーで主将の吉良元希選手（３年）が逵村選手のスルーパスに反応し、追加点。主導権を与えない三重は後半１６分にもセットプレーのこぼれ球を北岡選手が技ありのシュートでゴールネットを揺らし、３点差とします。

勝負あったかと思われた中、大会連覇を目指す海星は後半３８分に１点を返すと、後半４０分にＣＫから追加点。海星は試合終了間際のわずか２分で１点差に詰め寄る意地を見せたものの、最後は逃げきった三重が４年ぶり２回目の全国選手権への切符を手にしました。

試合後、三重の徳地俊彦監督は「海星高校の攻撃にひるまずに戦ってくれた選手たちに感謝したい。三重県でサッカーをしても全国で勝てるんだというチームを作りたい」と話しました。

夏のインターハイで学校初の全国ベスト１６を達成し、１００回大会の選手権は初の全国ベスト４が目標の三重。主将の吉良選手は「この１００回大会で三重県の新しい歴史を作る。四中工ではなく三重高校という存在を全国に知らしめたい」と全国選手権に向けて抱負を語っています。

【近年の三重県代表の成績】
四日市中央工業が９０回大会で全国準優勝、９２回大会はベスト４。９９回大会は海星が初戦で敗退。この１０年は四日市中央工業以外の高校は勝てていない。

（取材・文　高校サッカー選手権民放４３社／三重テレビ放送）