第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。一回戦で沖縄県代表の西原(31大会ぶり4回目)は29日に桐光学園(神奈川)と対戦します。歴代の沖縄代表は全国でどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の成績を振り返ると共に西原の初戦の見どころを紹介します。
■県勢最高は73回大会 那覇西のベスト8
全国高校サッカー選手権で沖縄代表の最高成績は那覇西のベスト8(1994年度・73回)です。当時、初の連続出場で挑んだ那覇西(2大会連続3回目)はベスト8をかけ室蘭大谷(北海道)と対戦。那覇西は後半に先制しますが、同点に追いつかれ試合はPK戦に突入します。前の試合(2回戦)でも岐阜工業(岐阜)に対しPK勝ちをおさめていた那覇西の選手は落ち着いてシュートを決め、誰一人失敗することなく準々決勝進出を決めました。準々決勝では守山北(滋賀)に3対0で敗れましたが、沖縄県勢初のベスト8の成績をおさめました。
当時、那覇西の10番を背負い3回戦で先制ゴールを決めたのは喜名哲裕さんです。沖縄の高校サッカー界の歴史を築いた喜名さんは今年、FC琉球の監督に就任しました。沖縄県出身者がJリーグクラブの監督に就任するのは喜名監督が初めてです。喜名監督は「早く沖縄のチームにベスト8という記録を塗り替えてほしい。ポテンシャルはあるので、自信を持って戦ってほしい」と西原にエールを送っています。
■学校初の1勝を目指す西原
西原はまだ全国選手権で一度も勝てていません。初出場(60回)は秋田商業(秋田)に1対0。2度目(67回)は暁星(東京)に4対1。3度目(69回)は富山第一(富山)に3対0で敗れています。西原の玉城俊輔主将は「まずは学校初の勝利を挙げ、ベスト8の壁を越えたい」と意気込んでいます。
■「攻守の切り替えの速さ」に注目!
初戦の相手・桐光学園(神奈川)も西原と同じく「激しい守備から攻撃に繋げるサッカー」を持ち味としています。西原の10番・山田涼太を中心に、いかに高い位置でボールを奪いゴールに迫れるか注目です。
*写真:那覇西がベスト8進出を決めて喜ぶ選手たち(73回大会)
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/沖縄テレビ放送)
シェアする