第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。一回戦で、長崎県代表の長崎総大附属は29日に北海(北海道)と対戦。「過去最高だったベスト8超えを目指す」と意気込みます。
過去7回、選手権制覇を成し遂げた長崎県代表。これまでの長崎県代表の歴史と11月14日に行われた県大会決勝を振り返ります。
■歴代の長崎県代表校
(1)島原商業 24回
(2)国見 23回
(3)長崎総大附属 8回
(4)長崎日大 2回
(5)平戸、鎮西学院、長崎南山、創成館 1回
100回の歴史がある全国高校サッカー選手権に、長崎県代表は延べ61チームが出場しています。
その長崎県の高校サッカー界を長きにわたって牽引し続けているのが、指導歴54年目を迎えた小嶺忠敏監督(76)です。国見時代には、戦後最多タイとなる6回の選手権制覇を果たしている高校サッカーの名将。長崎県内の他の高校にとっては、県代表の座をつかむために「越えなければならない壁」として存在し続けています。
■首都圏開催以降、小嶺監督指導のチームが8割
「選手権は遠かった…」
長崎県大会の決勝まで勝ち進み、あと一歩のところで全国出場を逃した多くの監督が残した言葉です。その前に立ちはだかってきたのが、小嶺監督が率いるチーム。首都圏開催となった55回大会以降、島原商業時代に9回、国見時代に21回、そして現在率いている長崎総合科学大学附属高校で100回大会を含め8回、全国大会の出場を決めています。
合わせると、55回大会以降の46大会のうち38回、8割以上の大会で、小嶺監督が指導したチームが選手権の切符を手にしているのです。
国見高校に小嶺監督が就任後、県大会「決勝」に限っての成績は、29勝2敗。実に9割以上の勝率を誇ります。1度目の負けは、63回大会、島原商業 対 国見。この時、国見を破った島原商業は、9か月前まで小嶺監督が指導していたチームでした。
そして2度目の負けは、前回99回大会。この時、全国初出場を果たした創成館高校に延長後半に決勝点を許し敗れました。創成館の久留貴昭監督は、鹿児島実業高校出身、小嶺監督と選手権でしのぎを削ってきた、故・松澤隆司監督の教え子でした。
■「100回目の選手権」をかけた長崎県大会決勝
今年の県大会決勝は去年と同じカード、長崎総大附属 対 創成館でした。結果は2-0。去年の悔しさを胸に1年間取り組んできたチームが、雪辱を果たしました。
小嶺監督は、「1人1人のレベルを総合的に上げられるようにやってきた」そして「とにかく全力でやる。一つでも多く勝つことが応援してくれる長崎県民へ恩返しになる」と100回目の選手権への思いを語っています。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/長崎国際テレビ)
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