第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。4年ぶり24回目の出場、香川代表の高松商業は2回戦からの登場で31日に鹿島学園(茨城)との初戦を迎えます。今年で節目の100回大会。歴代の香川県代表はどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の戦績を振り返ります。
■3回戦の高い壁
全国大会での香川県勢の歴史を振り返る中で、県勢の道のりを阻んできたのは「3回戦突破の壁」でした。17回大会の初出場から計46回出場してきた香川県勢。うち36回は初戦敗退。他県の代表校の高い壁に阻まれてきました。過去最高は3回戦進出。それも、2回戦から登場の3回を含めてもわずか5回です。
2回戦からの登場を除いた2回というのは、63回大会と72回大会。どちらも高松商業高校でした。63回大会では3回戦で静岡県代表の藤枝東高校を相手に0-5で敗退。72回大会では山口県代表の多々良学園高校(現:高川学園高校)を相手に、PK戦の末1-3で敗退しています。
今年も立ちはだかる全国の高い壁。3回戦突破。そしてその先へ…
今大会、カナリアイエローのユニホームの高松商業の選手たちが高い壁を飛び越えてくれるでしょう。
■県大会 高松商業の11連覇と香川西の9連覇
これまでの出場校の中で、香川大会で一時代を築いた学校があります。まずは今大会にも出場する高松商業です。各県1代表制となった62回大会から72回大会まで県大会11連覇を成し遂げます。当時10連覇を達成するまで監督を務めていた山下憲一氏は当時を振り返って「全国で勝つためにサッカーをしていた。1年1年が勝負の積み重ね。その結果が10連覇、その後の11連覇につながったと思う」と話します。
73回大会で12連覇を狙った高松商業を決勝戦で下したのは、この年が初優勝となった香川西高校(現:四国学院大学香川西)でした。過去3度、高松商業に決勝戦で敗れていた香川西は3度目の挑戦で雪辱を果たします。その香川西は85回大会の優勝から93回大会まで9連覇を成し遂げました。
100回の香川大会では、高松東や高松工芸、志度など公立勢の躍進が見られました。今後の香川の高校サッカーは新たな時代に突入するのでしょうか。高松商業や香川西など一時代を築いてきた学校がリードしていくのか。全国で最初に大きな結果を出すのはどこか。その答えはこれからの香川のサッカー選手たちに託されます。
■県勢初の3年連続初戦突破に向けて
今大会の高松商業には香川県勢としてのある快挙がかかっています。それは3大会連続での初戦突破です。
これまでは2大会連続の初戦突破が最長記録です。72回大会と73回大会で高松商業と香川西が初戦突破をした大会。87回大会と88回大会で香川西が初戦突破した大会です。87回大会で香川西は、現在J1川崎フロンターレに所属する登里享平選手を擁して全国大会に出場をしました。その87回大会では千葉の市立船橋に、88回大会では群馬の前橋育英という全国屈指の強豪校に勝利をして初戦突破をしました。
その後、大手前高松が98回大会の初出場初勝利を挙げると、99回大会も出場して初戦突破をしました。迎えた100回大会、香川県勢としての快挙である3大会連続の初戦突破に高松商業が挑みます。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/西日本放送)
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