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2022

12/6

【高校サッカー展望・山形】羽黒がインターハイの雪辱を果たし2大会連続の全国へ

第101回全国高校サッカー選手権大会は12月28日に開幕します。一回戦で、山形代表の羽黒は、29日に四国学院大学香川西(香川)と対戦。10月29日に行われた山形大会決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。

■羽黒がPK戦の末、県大会を制す
山形大会の決勝は、奇しくも今年のインターハイ県決勝と同カード、2大会連続9回目の出場を目指す羽黒(準決勝まで4試合18得点無失点)と山形中央(準決勝まで4試合9得点1失点)の一戦となりました。

インターハイ県決勝では、山形中央が2-1で接戦を制していて、山形中央の2冠達成か、羽黒のリベンジか、注目のカードとなりました。

羽黒は、ボールを大事につないでいく、伝統のポゼッションサッカーが持ち味。対する山形中央は、前年までのポゼッションサッカーからガラッとスタイルを変え、素早い攻守の切り替えを軸にした、堅守速攻の戦い方で臨みました。

堅い試合が予想された決勝でしたが、前半7分、山形中央のサイドバック・大風春人選手(3年)が強烈なミドルシュートを叩き込み、鮮烈な先制点を挙げます。

一方の羽黒は、前半アディショナルタイム、再三チャンスを作っていた、エースナンバー10番を背負う荒井晴太選手(3年)が左サイドからクロスを供給、ゴール前に上がっていたシャドーの小西謙吾選手(2年)が合わせて、前半終了間際に同点とします。

前半の勢いそのままに、羽黒は後半8分、再び荒井選手が今度は右サイドからペナルティエリアに侵入、ラストパスを受けたFW・成田藍士選手が冷静に決めて勝ち越しに成功。

しかし後半27分、山形中央は途中出場の金子優斗選手(2年)が、ゴール前で受けたクロスを、絶妙なコースに頭で流し込み、同点とします。

意地と意地がぶつかる白熱のシーソーゲームは、前後半、そして延長戦と合わせて100分戦って決着つかず、勝負はPK戦へともつれ込みます。

PK戦で輝いたのは、身長167cmの羽黒守護神・GK梅野晃成選手(3年)でした。それぞれ2人ずつ成功して迎えた4人目、山形中央のPKを、梅野選手が読み切って左に跳んではじき、これが決め手となって試合終了。2-2(PK4-3)で羽黒が熱戦を制し、2大会連続の全国切符を手にしました。

試合後、羽黒主将の瀬戸遥太選手(3年)は、インターハイでの敗戦を念頭に「自分たちには選手権しかないと覚悟が固まったからこそ、苦しい時期を乗り越えられた」と話し、「(前回大会の)一回戦敗退の悔しさは忘れていない。初戦を突破し、勝ち進みたい」と、全国大会を見据えました。
※写真は試合終了直後の羽黒GK・梅野晃成選手

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/山形放送)

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