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2022

12/16

【高校サッカー展望・福島】尚志高校がライバル圧倒し福島代表に!何点取られてももっと取るサッカーで全国制覇へ

第101回全国高校サッカー選手権が12月28日に開幕します。福島代表・尚志高校は12月29日の1回戦で徳島代表・徳島市立高校と対戦。地区大会決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。

◇ ◇ ◇

福島県大会の決勝戦は11月6日に行われ、2年連続13度目の選手権出場を目指す尚志高校と、準決勝で壮絶なPK戦を制し3大会連続で決勝進出を決めた学法石川が対戦しました。

決勝の舞台は郡山市の西部サッカー場、試合は開始直後に動きます。前半3分、尚志がサイド攻撃からチャンスを作り、コーナーキックからのこぼれ球に白石蓮選手がミドルシュート。これが学法石川の選手に当たってコースが変わったのもあり、ゴールネットを揺らし尚志が先制します。

更に前半29分、尚志は巧みなパスワークや1対1の強さで学法石川のディフェンスをかいくぐり、岡野楽央選手からのスルーパスを受けた吉満迅選手が2人のDFの間を抜け、角度のない所からゴール左へ流し込むようなシュート。尚志が2点目を奪い2-0で前半終了。

後半も尚志は攻撃の手を緩めず、後半12分に吉満選手が学法石川のディフェンダーから奪ったボールをドリブルで持ち上がり、中央を駆け上がってきた笹生悠太選手にグラウンダーのパス。それを笹生選手がキーパーの動きを見てダイレクトにゴール右へ流し込み、大きな3点目を挙げます。

それでも諦めない学法石川は、コーナーキックのチャンスに阿部吉平選手のキックがそのままゴールへ。残り20分で反撃の狼煙をあげます。ここから暫く学法石川の押せ押せの時間が続きましたが、後半39分、尚志の網代陽勇選手が駄目押しのゴールを決め、4-1で尚志が選手権出場を決めました。

試合後、尚志の仲村浩二監督は「選手の緊張感が取れて、相当でかい先制点でした」と振り返りました。「去年はインターハイ、プレミア参入戦、いずれも全部PK戦で負けたんですが、0-0だったのが納得いかなかった。だから今年は点を取ろうという話を選手にしたんです」と話す仲村監督。今年は“点を取られても、それ以上に取る攻撃サッカー”を掲げ、夏のインターハイ県大会は4試合で18得点を挙げて優勝しました。

全国大会は初戦敗退だったものの、山梨学院に1-1(PK4-5)と1得点を挙げました。選手権大会では過去2度ベスト4まで行き、国立競技場を経験している尚志。目標を聞かれると、間髪入れずに「全国制覇」と答えました。

一方、学法石川の稲田正信監督は「1失点目が早かったですね」と、開始3分での失点はさすがに想定外だったよう。「尚志は去年と違う強さでした。こちらは5試合でメンバーはほぼ変わらずですが、尚志は層が厚い。勝負弱さ、選手層、連戦への対応、全てにおいてうちは足りないですね」と対戦相手への感想を述べた上で、「ただ決勝まで来て敗れたのは良い勉強をした。高い授業料を払ったという事です。決勝に来ないと分からない事がありますから」と話し、来年のリベンジに向けて決意を新たにしていました。

ライバルに「去年と違う強さ」と言わしめた尚志高校。13度目の選手権大会挑戦で初の全国制覇を目指します。
※写真は4点目を決めた網代陽勇選手

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/福島中央テレビ)

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