第101回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。京都代表・東山高校は12月29日の1回戦で石川代表の星稜高校と対戦。地区大会決勝を振り返り、全国の戦いを展望します。
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11月12日亀岡市のサンガスタジアムで全国高校サッカー選手権大会京都大会の決勝戦が行われました。
決勝カードは「東山vs京都橘」。過去5大会で東山が優勝2回、京都橘が優勝3回と2校のいずれかが全国に出場しており、名実ともに京都の高校サッカーを牽引する2校の対戦に注目が集まりました。
東山の新谷陸斗主将は「日本一を目標としている中で京都大会を優勝する事が簡単ではない事は分かっている」と気を引き締め、対する京都橘の上西剛史主将は「去年の選手権も今年のインターハイも悔しい思いをして過ごしてきた。もう一度、強い橘を取り戻したい」と意気込みます。
両者の想いがぶつかる決勝戦は前半18分に動きます。東山がコーナーキックのこぼれ球を細かく繋ぎ、右サイドを抜け出した真田蓮司選手の低いクロスを阪田澪哉選手が中央で合わせてゴール。来春セレッソ大阪に加入が内定している阪田選手のゴールで東山が先制します。
対する京都橘も高さを生かしたセットプレーやサイド攻撃からチャンスを作りますが、東山のキーパー佐藤瑞起選手を中心とする堅い守備を前に得点する事が出来ません。
すると後半5分に東山は右サイドを突破した阪田選手が倒され、フリーキックのチャンスを得ます。キッカーの仲里勇真選手が蹴ったボールを豊嶋蓮央選手が折り返し、それを押し込んだのはまたもや阪田選手。「選手権の期間はトップチームがプレーしやすいように、スタンドで応援している人たちがサポートしてくださっていたので一緒に喜びたかった」とスタンドで応援する仲間の元へ駆け寄り、喜びを爆発させました。
エースの2ゴールでリードした東山は後半20分に左サイドを突破した清水楓之介選手のパスを北村圭司朗選手が流し込み、3対0。2 年連続5回目の優勝を飾り、全国への切符を手にしました。
チームを率いる福重良一監督は「毎日、努力して今日スタンドで応援してくれた支えてくれたチームメイトが、1人でも多く東京でベンチに入ってスタートで出られるように全員で切磋琢磨して頑張っていきたい」と全国大会までにチームのさらなる成長に期待します。
昨年の全国大会では優勝した青森山田に敗れてベスト8で敗退、今年こそ日本一を目指します。悔しさを知る新谷陸斗主将は「1年生と2年生の時に3年生がいる中で試合に出場させてもらって悔しい経験をしてきた。先輩方や支えてくださっているスタッフ、保護者の方に恩返し出来るような、そんな日本一をとろうと思います」と意気込みました。
決勝戦で2ゴールを決めた注目アタッカー阪田澪哉選手も「去年負けた時にもう1回このピッチに立ちたい、日本一をとりたい(選手権は)そんな場所でした。3年間の思いを全てぶつけて優勝したい」と強い思いを持って最後の選手権に臨みます。
※写真は決勝で2ゴールを決めた阪田澪哉選手
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/KBS京都)
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