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2022

12/27

【高校サッカー注目・三重】15大会ぶりの国立!捲土重来(けんどちょうらい)!津工業サッカーの復活へ

第101回全国高校サッカー選手権は12月28日開幕します。三重代表・津工業は開幕戦で東京都B代表・成立学園高校と対戦。チームの特長と注目選手を紹介します。

◇ ◇ ◇

2007年度に開催された第86回全国高校サッカー選手権大会。2度目の出場となった県立津工業高校は、ショートパスを軸としたパスサッカーで全国の強豪を翻弄(ほんろう)し、学校初の全国ベスト4を達成。選手は夢の国立競技場でプレーしました。

今大会、86回大会以来、15大会ぶり3度目の全国選手権出場を決めた津工業。11月21日に行われた組み合わせ抽選の結果、成立学園高校(東京B)との開幕戦を引き当て、運命に導かれるように、生まれ変わった国立競技場でプレーすることになりました。

津工業の今年のスローガンは「捲土重来(けんどちょうらい)」。伝統のパスサッカーをベースに、新時代の選手権で、津工業サッカーの復活を目指しています。15大会前に国立競技場へチームを導いた藤田一豊前監督がアドバイザーとしてベンチに入る中、就任6年目の片野典和監督(45)は、藤田アドバイザーが築いてきたパスサッカーをベースに、現代サッカーのスピードを意識して、タテへの速さやロングボールを織り交ぜた新しい津工業のサッカーを目指してきました。

鍵を握る選手の1人が、中盤のゲームメーカーとなる6番・山副朱生選手(3年)。足元のテクニックとキック精度、豊富な運動量に自信を持つレフティーです。山副選手は開幕戦に向けて「一番はやっと全国に出られたという思い。国立競技場という有名な舞台は、自分にとっても初めての舞台。どんな所なのか楽しみだし、そこでプレーしたいという楽しみがとにかく大きい」と話しています。

さらにシャドーでプレーする9番・増山万太選手(3年)も注目の1人。今シーズンの公式戦で、チームで最もゴールを挙げている得点源で、中学時代はワールドカップカタール大会の日本代表に選ばれた町野修斗選手と同じ FC.Avenidasol(伊賀市)でプレーしていました。「町野選手が選ばれたことは、励みにもなったし、本当にうれしかった。ワールドカップで日本代表が格上を相手に勝利する姿を見て、津工業にもチャンスはあると勇気をもらえた」と話し、偉大な先輩と代表の活躍に大きな刺激を受けています。

このほか両サイドのウイング11番・北川漣選手(3年)・4番・原田暖大選手(3年)や、ストライカーで決勝2Gの活躍を見せた庄司壮晴主将など、どこからでも得点を狙える多彩な攻撃で相手ゴールを狙います。一方、県大会を無失点に抑え切った守備は、全国選手権の開幕に向けて、CB14番・佐藤優成選手(3年)を中心とした、堅く、統率された守りにさらに磨きをかけています。

片野監督は「自分たちらしくのびのびと。これまでやってきたことを貫くだけ。選手には国立で、開幕戦で戦える幸せを感じながらプレーしてほしい。成立学園は格上だと思いますが、選手たちが津工業のサッカーを見せられれば、面白い結果になるかもしれない」と自信をにじませました。

15大会前、旧・国立で戦った、流通経済大学付属柏高校との準決勝は0-6で敗れている津工業高校。開幕戦は国立初勝利がかかった一戦。新時代の選手権、生まれ変わった国立で、生まれ変わった津工業のパスサッカーに注目です。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/三重テレビ放送)

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