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2022

12/6

【高校サッカー展望・秋田】雪辱果たした明桜 その名を全国へ

第101回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。秋田県代表の明桜は、31日の2回戦で飯塚(福岡)と対戦します。10月22日と25日に行われた秋田県大会決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。

◇ ◇ ◇

秋田県大会決勝は、前回大会の第100回大会と同じ顔合わせとなりました。1年前の対戦では延長戦でも決着がつかず、10人目までもつれ込むPK戦の末に秋田商業が全国の舞台に進んでいます。その雪辱を誓う明桜と、大会連覇を狙う秋田商業が今回も決勝で対戦しました。

10月22日の決勝当日の秋田市は悪天候に見舞われました。キックオフ前からの雷雨で予定より1時間遅れて水浸しのピッチで決勝が始まると、状況を逆手にとった秋田商業がロングボールからフィジカルを生かして押し気味に試合を進めました。しかし、前半15分過ぎに再び稲光が走ると試合は中断。その後「再開不可」と判断され、後日決勝の続きを再開することになりました。

中断から3日後の10月25日。秋晴れの空が広がり、ピッチも選手も状態を一新して前半15分26秒から試合が再開されました。再開からわずか3分ほどが経過した前半19分、敵陣の深い位置でボールを奪った明桜は、グラウンダーのクロスにFW佐藤拓海主将(3年)が右足を振り抜き、先制点を奪います。

ビハインドで試合を折り返した秋田商業は、後半7分にミドルシュートのゴールポストへの跳ね返りをFW柳村奈祐太選手(3年)が押し込んで同点に追いつき、秋田県大会決勝は1年前同様、明桜が先制、秋田商業が追いつくという白熱の展開となりました。

それでも今年は、明桜の勝利へ執念が上回ります。追いつかれた明桜は秋田商業へのプレッシャーをさらに強め、ゴールに迫る時間を増やしていくと、後半25分に右からのコーナーキックを獲得。ファーサイドのDF吉崎塁選手(3年)が頭で合わせると、これが勝ち越しの決勝点になりました。

値千金のゴールを決めた明桜の吉崎選手は、前回大会敗れた県決勝で10人目にPKを蹴り、相手GKに止められて涙をのんだ選手です。この決勝のために「運を拾う」という意識で、日頃のゴミ拾いなどを大切にしてきたという吉崎選手が試合を決めました。

明桜は2大会ぶりの全国大会出場で、前の校名の「秋田経法大付属」の時代を含めて、全国大会での勝利がまだありません。99回大会では1回戦で沖縄の那覇西に3対4で敗れました。1年生の時に、その試合に先発で出場し、悔しさも知る佐藤主将は「一戦必勝。明桜という名前を全国にアピールしたい。」と意気込んでいます。

(取材・文高校サッカー選手権民放43社/秋田放送)

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