12月28日に開幕する全国高校サッカー選手権。全国有数の激戦区を勝ち抜き、3大会ぶり6度目の冬の選手権出場を決めた日大藤沢は29日の1回戦で沖縄代表・西原と対戦します。今回は日大藤沢の特長と注目選手を紹介します。
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チームが目指すのは、「見て楽しい、やって楽しい攻守一体のサッカー」。攻撃では、「剥がす、崩す」に拘り、自分達で主導権を握ってゴールに迫っていきます。11人で統率された守備は「一体感」をキーワードに、全員がハードワークします。
注目はJリーグ清水エスパルス入団内定の森重陽介選手。198cmの身長ながら、足元の技術、キック精度を備え、県決勝でもFWとCBでプレーをした高校サッカー界のリアル二刀流です。
FWではゴールに迫るプレーはもちろん、前線で攻撃の起点となり、周りを生かすプレーも向上しました。CBでは空中戦の強さはもちろん、キックを活かした展開力が魅力です。身長のわりに得意ではなかったヘディングにも磨きをかけ、セットプレーではチームに圧倒的なアドバンテージをもたらします。夢の選手権へ向け「誰もが目指す『華の舞台』。勝負をモノにしなければ意味はない」と気合十分です。
またチームの大きな武器の1つ、セットプレーでキーマンとなるのが宮崎達也選手。県決勝でもコーナーキックからアシストと直接ゴールを決めた2年生です。
スピードが落ちず、鋭く曲がるキックは、セットプレーの全てをビッグチャンスに変えます。チームを長く指導するコーチも「チームの歴史でも屈指のキッカー。1試合で1点は計算できる」と絶賛します。
チームのターニングポイントは、夏のインターハイでの全国初戦敗退。練習意識が変わり、ポジション変更もハマりました。石川県で開催された和倉ユースで全国の強豪相手に無失点優勝を飾るなど、着実にチーム全体で結果と自信を積み上げています。
選手権予選では今シーズン0勝2敗だった湘南工大付属を破り、神奈川の頂点に立ちました。
雪辱をかけた選手権。初戦の相手は、沖縄県代表の西原。2年連続で神奈川対沖縄の1回戦となりました。佐藤監督は「相手は粘り強い守備が印象的。神奈川県予選の時のように、自分達らしさを出しながら、対応力ある戦いをしていきたい」と意気込みます。
過去夏の全国制覇は3度ある神奈川県勢。しかし選手権では、75回大会、中村俊輔選手を擁した桐光学園の準優勝が最高です。県勢悲願の初優勝へ。「魅せながら勝つサッカー」を掲げる日大藤沢が、真冬の大舞台で「サクラ旋風」を巻き起こします!
(全国高校サッカー選手権民放43社/テレビ神奈川)
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