第101回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕。1回戦で、千葉代表の日体大柏は29日に兵庫代表の芦屋学園と対戦します。11月12日に行われた千葉県大会決勝を振り返り、全国の戦いを展望します。
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千葉の決勝は、2大会ぶり24回目の全国選手権出場を目指す市立船橋と50年ぶりに決勝へ進出し初出場を目指す日体大柏の一戦。昨年まで9年連続で市立船橋と流通経済大柏による決勝戦同一カードだった千葉県高校サッカーに新たな歴史が作られました。
前半は互いに相手DF陣の背後にロングボールを送りセカンドボールを狙い攻撃を仕掛けていきますが決定機を作り出すことはできずスコアレスでハーフタイムへ。
ロッカールームでは日体大柏の根引謙介監督が「カウンターが肝になる。ボールを奪う、ルーズボールを拾うことを徹底しよう」と話し選手たちを送り出しました。
後半開始直後に試合は動きます。後半3分、日体大柏の2番・寺村啓志選手からのクロスを相手DFがさわりコースが変わったところをJ1柏レイソル内定の15番・オウイエ・ウイリアム選手が押し込んで日体大柏が先制に成功します。根引監督は得点シーンを振り返って「クロスボールへの入り方は自分たちが練習してきたパターン。形になってよかった」と語っています。
後半10分には、日体大柏9番・平野伶選手が相手のパスをカットし前線のオウイエ・ウイリアム選手へ。オウイエ選手がスルーパスを出し、受けた10番・古谷柊介選手が相手 DF をかわしシュートを決め2点目。見事なカウンターでリードを広げます。
対する市船はロングボールを前線に送り追い上げを図りますが日体大柏の3番・柴田光琉選手や5番・古金谷悠太選手を中心にボールを跳ね返し、失点を許しません。終盤には両チームの選手が足をつるなど総力戦でしたがスコアは動かず試合終了。日体大柏が悲願の初出場を決めました。
試合後、日体大柏・根引監督は「選手権の出場がひとつの目標だった。これで選手・スタッフともに新しい世界をみることができる。楽しみながら千葉の代表として恥じないように一つでも上を目指して頑張っていきたい」と話し、キャプテンとしてチームを引っ張ってきた11番・吉田眞翔選手は「個性が強い選手が多い中でまとめるのは大変だったが千葉県制覇・全国制覇に向けてここまでまとめ上げてきた。自身としては全国でもどん欲にゴールを狙っていきたい」と力強い言葉で語ってくれました。
千葉の高校サッカーの歴史を塗り替えた日体大柏。全国でも歴史を変えられるのか、注目です。
※写真はキャプテン・吉田眞翔選手
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/千葉テレビ放送)
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