NEWS

ニュース/各地区代表情報

2023

12/27

【高校サッカー全力新聞】「豊かな個性を一つに!全員守備・全員攻撃」大分・柳ヶ浦

温泉の源泉数・湧出量がともに日本一を誇り、湯布院温泉や別府温泉などを有する「日本一のおんせん県・大分」。湯湧き出づる熱い熱い大分県の今大会の代表は、県の北部に位置する宇佐市の私立柳ヶ浦高校。全国大会の初戦は12月29日の1回戦・岐阜県代表の帝京大学可児高校と対戦します。

◆女子サッカー部も強い!全国大会アベック出場
実は女子サッカー部も強豪で九州第4代表として、ことし兵庫県で開催される第32回全日本高校女子サッカー選手権大会への出場を決めているんです。初戦は12月30日(柳ヶ浦男子の1回戦の翌日)で関東第6代表の霞ヶ浦高校と対戦します。全国大会アベック出場となる柳ヶ浦。男女での快進撃が期待されます。

◆18大会ぶり2回目の選手権
今回、チームとしては4度目の全国大会です。IHでみると2014年の大会に出場し駒大苫小牧(北海道)に2対1で勝利。2回戦では前橋育英に2対1で敗れ2回戦敗退となりました。2017年にも出場し旭川実業(北海道)に5対0で初戦敗退となっています。

選手権では2005年度の第84回全国高校サッカー選手権大会に初出場。1回戦で青森山田に2対0で敗れ、涙の初戦敗退となりました。今回は実に18大会ぶりの全国選手権です。

◆選手のことを思うあまり偶然生まれた“励ましチャント”
選手が相手にファウルを受けて倒れた際の応援団の掛け声に「痛いの痛いの飛んでいけ!痛いの痛いの飛んでいけ!」というものがあります。応援席にいる選手たちが、倒れている間中声をかけ続けます。そして倒れた選手が立ち上がってプレーに戻るときには「痛いの痛いの飛んでった!痛いの痛いの飛んでった!」とエールを送るのですが、その様子がなんとも微笑ましく可愛らしいので試合では是非とも応援団の掛け声にも注目していただきたいと思います。ピッチ上の選手のことを思うあまり県大会の準々決勝で偶然生まれたそうです。

◆「豊かな個性を一つに!全員守備・全員攻撃」柳ヶ浦
沖縄県をはじめ愛媛県や佐賀県、それに大阪府など様々な地域から部員が集まっているのが今年のチーム。サッカー部員の約9割が大分県外の出身者です。それぞれ育ってきた環境が違うことに加え、方言もそして考え方も大きく違い互いに自己主張も強かったため1年生の頃はチーム内での言い争いなどが絶えなかったそうです。

その影響でチームはバラバラで1年生の頃は試合でほとんど勝てず「最弱の世代」とまで呼ばれていました。しかし部員たちはこのままではいけない、勝つためにはチームワークが必要だと自分たちで気付き、話し合いや衝突を繰り返しながら時間をかけて団結してきたのが今年のチームなんです。

「勝利」という同じ目標を目指し強い塊になった柳ヶ浦。縦に速い攻撃が特徴の一つで、有門寿監督は「全員守備全員攻撃のチーム」と話すようにプレーでも、ともに全力で相手に立ち向かいます。18大会ぶりの全国選手権での初得点・初勝利に期待が高まります。

※写真は決勝ゴールを決めた5番・外園優心選手と抱き合うキャプテンの橋本琉唯選手

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ大分)

この記事を
シェアする
ニュース一覧にもどる