102回目の全国高校サッカー選手権大会。広島県からは広島国際学院が全国大会へ初出場を決めました。今回は広島国際学院の県大会決勝を振り返ります。
前回県大会は創部初の決勝に進出するも、広島皆実にPK戦の末に惜しくも敗れ、初優勝を逃した広島国際学院。去年に続いて決勝戦に進出しました。
相対するは夏の県総体決勝でも対戦した瀬戸内。選手権決勝では初のカードとなりました。なお夏の県総体は広島国際学院が勝利をおさめています。
多彩な攻撃力を持ち味とする両校。広島国際学院は快足エースの野見明輝選手や、背番号10をつけるドリブラー石川撞真選手を中心にコンビネーションを使ったサイド攻撃をスタイルとしています。
一方の瀬戸内はエースストライカー美藤慶音選手や2年生FW上岡士恩選手など強力なFW陣を柱にパワーとスピードを兼ね備えた攻撃を展開します。
立ち上がりは広島国際学院がペースを掴みました。中盤でボールを持つと、テンポの良いパス回しと裏のスペースを取る動きで積極的にゴールへ迫ります。対する瀬戸内は準決勝で決勝ゴールを決めた長身DF坂根秀選手がフリーキックからポスト直撃のヘディングシュートを放つなど持ち味の攻撃力を発揮。両校譲らず、試合は後半に入ります。
すると後半31分、広島国際学院は島川翔汰選手の左サイドからのクロスボールを萩野巧也選手がへディングシュートでゴールネットを揺らします。
その後、瀬戸内の攻撃を守り抜いた広島国際学院が1-0で勝利。創部70年の節目に、選手権県大会を初優勝しました。
去年全国大会をあと一歩で逃し、「決勝で戦えるチーム」になるために練習を積んできた1年間。主将の茂田颯平選手は「去年の経験を生かして、最後まで走り切ることができた。チーム全体で頑張ったことが結果につながって良かった」と振り返りました。
率いる谷崎元樹監督も「試合の中でも成長を感じた、今年のベストゲーム」と話しています。
初の選手権全国大会に挑む広島国際学院。初戦は東京B代表の早稲田実業との国立競技場で迎える開幕戦です。
茂田主将は「(国立競技場は)限られた選手しかプレーできない素晴らしい場所。注目の開幕戦に恥じないプレーをしていきたい」と意気込みました。
学校の歴史に新たな1ページを刻んだ広島国際学院が、聖地・国立競技場でどんな戦いを見せるのか。注目の開幕戦は12月28日です。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/広島テレビ)
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