102回目の開催となる全国高校サッカー選手権大会。81校72チームがしのぎを削った今大会は松本国際高校が2連覇を果たし6回目の全国大会へ駒を進めました。今回は松本国際の長野県大会決勝を振り返ります。
【画像】全国高校サッカー選手権大会で松本国際が戦うCゾーンの組み合わせ
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頂点を決める決勝は5年ぶり6回目の全国大会を目指す東京都市大学塩尻高校との対戦。昨年は、準決勝でぶつかり松本国際が逆転勝利。勢いそのままに全国まで駆け上りました。あれから1年、今大会も両者譲らない激闘となりました。
「爽やかに、ひたむきに、挑戦者たれ」をスローガンに掲げ、連覇よりも“目の前の一戦”に意識をおいた結果、決勝までの3試合で19得点無失点と圧倒的な強さで勝ち上がってきた松本国際。エースの久保田剛海選手(3年)や得点力のある関泰洋選手(2年)をはじめ県内随一のテクニックでゴールを奪える選手が多くそろいました。
対する都市大塩尻は、身長185㎝のエース中村玲央選手(3年)など180㎝超えの選手をスタメンに5人そろえ高さを武器に得点を狙います。
11月にもかかわらず夏日となった準決勝より15℃も低い気温の中で行われた決勝戦。松本国際が持ち前のテクニックで前線へ持ち上がり、シュートを前後半で13本放つなど試合を優位に進めます。
一方の都市大塩尻は体を投げ出し猛攻をしのぎ、数少ないチャンスから得点を狙うも決定機には至らず。試合はスコアレスのまま延長戦に入ります。
延長戦の前半は都市大塩尻が高さを生かした攻撃を仕掛けますが、ネットを揺らすことはできません。
そんな中、延長戦の後半4分。松本国際7本目のコーナーキックで久保田剛海選手(3年)が上げたボールを2年生・渡邊智紀選手が頭で合わせ均衡を破ります。「いいところにボールが来て気持ちで押し込むだけでした」と渡邊選手は振り返ります。
終了の笛が鳴るまで両校とも鍛え上げた運動量で得点を狙いますが、反撃を許さなかった松本国際が0-1で勝利。2連覇を果たし6回目の全国大会への切符を勝ち取りました。
延長戦を最後まで走り抜き戦い続けた選手・応援団を勝沢勝監督はねぎらい「全国大会までにさらに成長させ、絶対勝利したい」と昨年初戦敗退した全国大会への悔しさを胸に強い気持ちを語りました。
キャプテンの鈴木侑斗(3年)は「勝利をして先輩方を超えたい。これまで支えてくださった様々な方へ結果で恩返ししたい」と意気込みました。
連覇というプレッシャーに打ち勝ち、全国でのリベンジに燃える松本国際。初戦は鹿児島県代表と12月31日(日)に行われます。
※写真は決勝ゴールを決めた2年生・渡邊智紀選手選手
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/テレビ信州)
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