12月28日に開幕する第102回全国高校サッカー選手権大会。埼玉代表は2大会連続6回目の出場となる昌平。初戦は12月29日、奈良代表の奈良育英と対戦します。
埼玉の強豪校として全国的にも名前が知られるようになった昌平。近年、多くのJリーガーを輩出してきました。アルビレックス新潟の小見洋太選手やFC東京の荒井悠汰選手の選手権での活躍は記憶に新しいです。
■「穂高の分まで」負傷したキャプテンへの思い
練習前や試合前の円陣で中心にいる選手はスパイクを履いていません。キャプテンの石川穂高選手です。石川選手は7月末の練習中に左膝前十字靭帯断裂の大ケガをしました。
石川選手は「怪我をした時は相当絶望的な気持ちにはなりましたけど、もう変えられない事実なので、サポートの面だったり、外から見ていて感じたことを伝えたりだとか、まずはチームのためにやれることを精一杯やろうっていう気持ちです。みんなも『穂高のために』点を取ってあげるとか、勝ってあげると言ってくれるので、本当にそういうところに支えられています」とチームメイトへの感謝を口にします。
石川選手からゲームキャプテンを受け継いだ佐怒賀大門選手は「中3からCBを組んで、登下校も一緒にしているので常に隣にいた存在。自分もすごく悔しくて…でも穂高の分まで成長して、勝ちたいなと思います」と石川選手への思いを語ります。
県大会決勝では、石川選手の5番を背負う田中瞭生選手が先制ゴール、三浦悠代選手が挙げた追加点の際はベンチ裏にいる石川選手の元へチーム全員が駆け付け、表彰式で優勝トロフィーを掲げたのは“キャプテン”石川穂高選手でした。
今大会のチームの合言葉は「穂高のために!!」もう一度石川選手にトロフィーを掲げてもらうため昌平は戦います。
※写真は石川穂高選手(右)、佐怒賀大門選手(左)
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ埼玉)
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