102回目の開催となる全国高校サッカー選手権大会。60校58チームが参加した新潟県大会を制した帝京長岡高校が2大会ぶりに全国大会出場を決めました。今回は帝京長岡の新潟県大会決勝を振り返ります。
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前回大会は準決勝で敗れ、5大会ぶりに全国大会出場を逃した帝京長岡。対するは9大会ぶり2回目の全国大会出場を目指す開志学園JSC高等部。この両校が新潟県大会の決勝で戦うのは10大会ぶりです。
全国屈指のパスワークに加え、今年は厚みのある攻撃が武器の帝京長岡。伝統の背番号「14」を背負う3年生でキャプテンのFW堀颯汰選手や俊足ウイングの3年生原壮志選手などを中心に相手陣内でボールを回しながらチャンスを多く作るスタイルで決勝戦まで勝ち上がってきました。一方、開志学園JSCはサイドバックながら背番号「10」をつけるキャプテンの吉村太陽選手を中心にチーム全員でボールを奪い、素早く攻撃に展開するサッカーで決勝戦まで駒を進めてきました。
序盤から攻守が目まぐるしく変わる激しい展開となった決勝戦。試合が動いたのは前半12分。右サイドから3年生の原荘志選手がクロスをあげると2年生のFW新納大吾選手がヘディングを決めて帝京長岡が先制します。さらに帝京長岡は前半30分、コーナーキックの流れから最後は3年生のDF高萩優太選手が押し込みリードを2点に広げます。
後半に入っても勢いが止まらない帝京長岡は6分にキャプテンの堀颯汰選手、14分には新納選手がこの日2点目となるゴールを決め、リードを4点差とし、試合を優位に進めます。一矢報いたい開志学園JSCは後半28分、スーパーサブの3年生FW中家一優選手をピッチに投入します。すると出場からわずか1分後、ゴール前で中家選手が左足を振りぬき1点を返します。その後は両チームが1点ずつ取り合い、最終的に帝京長岡が5-2で勝利。2大会ぶり10回目の選手権全国大会への切符を掴みました。
決勝点を決めたキャプテンの堀颯汰選手は「去年は悔しい思いをしたので、今日勝ててよかった。全国大会に向けてしっかりトレーニングをしてチーム一丸となって試合に臨みたい」と意気込みを語りました。
谷口哲朗総監督は「決勝戦は勝つことに意味があるので勝ってくれた選手には感謝している。スタンドから全校応援が後押しになった。まだまだ(チームとして)足りていない所もあるので全国大会までに仕上げていきたい」とコメントしました。
帝京長岡の全国大会初戦は長崎県代表の長崎総合科学大学附属と12月29日に行われます。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ新潟)
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