12月28日に開幕する第102回全国高校サッカー選手権大会。岐阜県代表として全国舞台に立つのは、今年県内無敗の帝京大可児。今回は11月11日に行われた帝京大可児の岐阜県大会決勝を振り返ります。
◇ ◇ ◇
岐阜県大会決勝の対戦カードは、同地区対決。大会5連覇を狙う帝京大可児と初優勝を目指す美濃加茂。この両校は、今年の県高校総体の決勝でも顔を合わせていて、帝京大可児が逆転勝利で全国出場を決めています。
「ボールを大切に繋ぎ、相手の逆をとりながらゴールを目指すサッカー」を掲げる帝京大可児。準決勝までの4試合で30得点と圧倒的な攻撃力を誇ります。その半数以上は2年生エース加藤隆成選手の得点です。一方、主将の間宮愛翔選手らを中心に粘り強いディフェンスで接戦をものにしてきた美濃加茂は、選手権県大会では初めて決勝まで駒を進めました。
5連覇か初優勝か、試合は序盤から動きます。前半5分、帝京大可児が加藤隆成選手のゴールで先制すると、勢い止まらず、立て続けに得点を重ね、ハットトリック。28分には同じく2年生の高田悠志選手がPKを決めてその差を広げると、ここからさらにエンジンが掛かったエースは、30分と37分にも追加点を挙げ、前半だけで5得点。今大会自身21得点の大活躍。6対0と帝京大可児がリードして折り返します。
後半に入ると、美濃加茂が息を吹き返し、横井吏玖選手と前田創源選手のゴールで2点を返しますが、反撃もここまで。6対2で勝利した帝京大可児が、5大会連続10回目の全国選手権出場を決めました。
帝京大可児の主将・吉兼伶真選手は「2年生ながら頼もしいエース」と決勝5ゴールの加藤隆成選手をたたえ、「全国ベスト8以上を目指す」と意気込みを語りました。チームを率いる仲井正剛監督は「特に前半は自分たちの目指すサッカーができた」と振り返り、「岐阜県代表として1つでも多く勝つ」と全国へ向けて気を引き締めていました。
また、抜群の決定力を見せた加藤隆成選手は「前半に5点決めることができてうれしかった。全国でもしっかり自分のプレーを発揮したい」と、気持ちを高めていました。
全国の舞台でもゴール量産なるか。帝京大可児の初戦は大会2日目の12月29日、大分県代表の柳ヶ浦と対戦します。
※写真は決勝戦で5ゴールを決めた2年生エース・加藤隆成選手
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/岐阜放送)
シェアする