102回目の開催となる全国高校サッカー選手権大会。山梨県からは、帝京第三が8大会ぶり11回目の全国出場を決めました。延長戦までもつれる激闘となった決勝戦を振り返ります。
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大会3連覇中の山梨学院にシュート14本を許すも無失点、伝統の堅守で勝ち上がってきた5大会ぶりの全国出場を狙う日本航空。相対するは、前回大会山梨大会準優勝のリベンジへ、今大会最多得点を奪った高い攻撃力で決勝まで駆け上がってきた8大会ぶりの王座奪還を目指す帝京第三。この両校が山梨大会の決勝で戦うのは、今回で3回目となりました。
矛盾対決となった決勝戦は、立ち上がりから両チームが持ち味を存分に発揮し、手に汗握る好ゲームとなりました。試合が動いたのは、後半13分。帝京第三がフリーキックから福司楓馬選手(3年)のクロスに遊佐凜太朗選手(3年)が頭で合わせ先制します。
これで勢いに乗った帝京第三は、後半29分にも、朝比奈漱選手(2年)のクロスに背番号10を背負う櫻井元舟選手(3年)がヘディングでネットを揺らしリードを2点に広げます。
しかし、追い込まれた日本航空がそのわずか5分後。コーナーキックからこぼれ球を加藤諒丈選手(2年)が押し込み1点差とすると、さらに後半39分、途中出場の長谷川航大選手(3年)が豪快なヘディングシュートを決め、土壇場で同点に追いつきました。
延長戦に入っても両者譲らず一進一退の攻防を繰り広げますが、延長後半2分。帝京第三は自陣で主将の辻友翔選手(3年)のボール奪取からパスをつないで一気に敵陣へ進入すると、途中出場の嶋野創太選手(3年)がカットインから狙いすましたシュートでネットを揺らし、勝ち越しに成功。帝京第三がこの1点を守り切り3対2で勝利し、8大会ぶり11回目の選手権全国大会へ進出しました。(※辻友翔の「辻」は点が1つ)
主将の辻友翔選手(3年)は「(チームは)全国大会ではベスト16が最高成績なので、歴史を塗り替えられるように頑張りたい」と意気込みを語りました。帝京第三の初戦は、初芝橋本(和歌山)と12 月29日に行われます。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/山梨放送)
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