102回目の開催となる全国高校サッカー選手権大会。宮崎県大会で出場39チームの頂点に立ったのは、2大会連続で日章学園となりました。今回は宮崎県代表の日章学園の宮崎県大会決勝を振り返ります。
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日章学園の決勝の相手は宮崎日大。両者は、今年の新人戦、県高校総体でも決勝戦で顔を合わせており、対戦成績は1勝1敗。県高校総体決勝では、宮崎日大が2‐1で勝利しインターハイ出場を決めており、日章学園にとっては、県高校総体のリベンジという決勝戦となりました。
両者ともにスタイルはポゼッションサッカー。日章学園は、「技術と判断で華麗にボールを回すサッカー」を掲げ、11月に行われたU-17ワールドカップ日本代表で、1次リーグ3試合連続ゴール、4得点と大活躍を見せた2年生エース高岡伶颯選手を中心にゴールに迫ります。
一方、県内最多148人の部員を誇る宮崎日大は、3人キャプテン制を導入し、チームワークを高めてきました。横浜FC入団内定のDF松下衣舞希選手を中心とした守備から、エースの3年生大塚虎太郎選手へとボールをつないでいきます。
試合はすぐに動きます。前半4分、右サイドの高い位置で2年生南創太選手が相手ボールを奪い、クロス。エースの高岡伶颯選手が合わせ、日章学園が先制します。
しかし前半11分、宮崎日大もすぐさま反撃。味方のシュートがペナルティエリア外にこぼれ、3年生のMF松添隼大選手が左足でボレーシュート。ゴールの右端に突き刺さり、宮崎日大が同点に追いつきます。
ただ、日章学園は前半22分、3年生の篠田星凪選手が2試合連続となるゴールを決めて勝ち越し。その後は日章学園が3点を追加し、後半アディショナルタイムには高岡伶颯選手がハットトリックを達成。高岡伶颯選手は2年連続で決勝戦ハットトリックという驚異の記録を打ち立て、試合はそのまま日章学園が6-1で勝利。県高校総体のリベンジを果たし、2年連続で宮崎県の頂点に立ちました。
県内最多となる17回目の選手権全国大会出場を決めた日章学園。主将の藤本晃士選手は「夏に苦しい思いをして、それをチーム全員で乗り越えて今日を迎えた。全員で勝ち取った優勝」と喜びを語りました。
率いる原啓太監督は「我々の目標は国立競技場でプレーすること(ベスト4以上)。前回大会の悔しさを知る選手も多いので、今年はやり返すという強い気持ちを持って頑張る」と意気込んでいました。
前回大会では1回戦で前橋育英に敗れ、涙をのんだ日章学園。選手権全国大会最高成績のベスト8超え、そして悲願の日本一へ向け、どのような戦いを見せてくれるのか。
日章学園の初戦は、12月29日の1回戦で、初出場の愛知県代表・名古屋と対戦します。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/MRT宮崎放送)
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