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#10遺言書が導く未来
2025年3月29日 放送

相続探偵・灰江(はいえ)七生(なお)(赤楚衛二)のもとに、ハゲタカこと羽毛田(はげた)(かおる)(三浦貴大)から遺言書が届いた……!
18年前のバス事故で“居眠り運転”の汚名を着せられた父・和宏(かずひろ)(鈴木浩介)の無念を晴らすため、実の父親で法曹界の重鎮・地鶏健吾(じどりけんご)(加藤雅也)の悪事を暴こうとする灰江。しかし、共に闘ってきた羽毛田が何者かの襲撃に遭い、消息不明に!羽毛田の行方を捜す灰江のもとに、羽毛田の遺言書が届き……。羽毛田は一体どこへ!?羽毛田が灰江に託したメッセージとは……!?

一方、灰江の力になろうとする令子(れいこ)(桜田ひより)は、バス事故の裁判を担当した元裁判官・煤田(すすだ)公明(こうめい)(水橋研二)を命懸けで説得し、真実を証言することを約束させる。地鶏の圧力によって誤った判決を出した煤田の証言があれば、国家賠償請求で闘える――。「私もお手伝いさせてください」と、灰江をサポートしようとする令子。しかし、これ以上、仲間を危険な目に遭わせたくない灰江は、「君には関係ないことだ。二度と俺に関わるな」と令子を突き放し……。

煤田の証言と、地鶏を追い落とす新たなネタを武器に、いよいよ国を相手に国家賠償請求訴訟を起こそうとする灰江!しかしその矢先、灰江の事務所に刑事たちがやってきて、灰江と朝永(ともなが)(矢本悠馬)は逮捕されてしまう……!果たして相続探偵・灰江七生は父の無念を晴らせるか!?運命の最終回!!

以下、ネタバレを含みます。

襲撃に遭った羽毛田は、病室で生きていた。駆け付けた灰江に、ノートパソコンを託す羽毛田。パソコンの中には、羽毛田が男たちに襲われる瞬間の映像と、薬物パーティー事件の証拠画像が残されていた。羽毛田は事件の証拠画像を餌に男たちをおびき寄せ、わざと自分を襲わせてその瞬間をカメラに収めたのだ。灰江と朝永は、羽毛田の遺言書に従って映像を解析。その結果、羽毛田を襲ったのは、浅葉あさば元総理大臣の孫、浅葉台矢あさばだいや(藤田悠)だと判明!薬物パーティー事件のこれ以上の拡散を恐れた台矢は、証拠隠滅を狙って羽毛田を襲ったのだ。

これを世に出せば、少なくとも薬物パーティー事件の揉み消しに関わった地鶏の評価は地に落ちる……。灰江と朝永は、羽毛田の命懸けのスクープをSNSに投稿。するとSNSは瞬く間に炎上!焦る地鶏は投稿を消そうと躍起になるが、朝永の仕掛けによって投稿は増殖!煤田の居場所も分からない地鶏のイラ立ちはピークに達し……。

煤田は朝永の“趣味の部屋”にかくまわれていた。令子の遺言書に胸を打たれ、真実を証言する気になった煤田。その遺言書には、令子の覚悟が記されていた――『私は、18年前の南房総バス事故が誤判であったことにつきまして、死をもって抗議します。たった一つの嘘で、人の心は簡単に死んでいく……』

令子が並々ならぬ思いで煤田を説得したのを知った矢先、灰江の事務所に警察が!灰江は弁護士法違反の容疑で逮捕され、朝永も共同正犯で捕まってしまった!地鶏が裏で手を回したのだ……。しかし、逮捕直前に朝永がパソコンのデータをすべて消去したため、灰江の事務所から煤田の居場所はもちろん、薬物パーティー事件の記事に関するものは一切見つからず、地鶏のもくろみは外れ……。

灰江と朝永はすぐに釈放されたが、無残に荒らされた事務所を見て、灰江の心は折れかける。そこに母・深雪みゆき(大塚寧々)が現れる。深雪は、今まで隠していた和宏の日記と遺言書を灰江に託す。そこに書かれている和宏の本心を知り、それでも地鶏に立ち向かうのなら、私は何も言わない――そう言い残して帰っていく深雪。和宏の日記と遺言書を読んだ灰江は真実を知って呆然としつつも、勝機を見いだし……。

灰江の事務所に令子が押しかけて来る。「先生が何と言おうと、わたしは帰りません。私の人生、決めるのは私ですから」と、有無を言わせず事務所の掃除を始める令子。朝永も戻り、久しぶりに3人が集結!灰江は令子と朝永に、「やっと、全ての条件がそろった。国家賠償請求を提訴する」と宣言。福士ふくし(落合モトキ)に協力してもらいながら訴状を作成する灰江――。そしてついに、国を相手に9億円の損害賠償を求める灰江の裁判が始まった!

証言台に立つ煤田は、傍聴席の地鶏を見て震えながらも、地鶏の圧力によってバス事故の判決をねじ曲げたことを証言。しかし、続いて証言台に立った地鶏は、「圧力をかけたことなど一切ない」と真っ向から否定。「そもそも私には動機がありません」と強気に言い放つ。そんな地鶏を、灰江が冷静に追い詰めていく――「ところで、あなたは生物学上の私の父親です。事実ですか?」。地鶏が素直に「事実です」と答えると、灰江は証拠として提出した和宏の日記を読み上げる。日記には、地鶏が灰江を恨む真の理由が記されていた。――29年前、灰江が小学校に上がる前、地鶏が和宏のもとを訪ねて来て、金銭と引き換えに灰江をもらい受けたいと申し出た。出世のために政界のドン・浅葉の娘と結婚したものの、子どもを授からなかった地鶏は、世間体のために、かつて捨てた灰江を引き取ろうとしたのだ。しかし、何度頼んでも和宏に断られ続けたため、地鶏は次第に和宏を恨むようになった。和宏の日記には、怒りに震える地鶏の様子が克明に記されていた――『その時の赤鬼のような顔。地鶏を、初めて恐ろしいと思った……』――。その“鬼の顔”は、煤田をはじめとする弱い立場の人間たちに見せてきたのと同じ顔。「あなたはこうやって、人を恐怖に陥れてきた!違いますか?」。灰江の尋問に、地鶏がわずかに動揺する。チャンスとばかりに地鶏の感情を逆なでる灰江……「いずれ司法のトップに上り詰めようとするお方は、下々の者に圧力をかけるのがお上手だ。鬼の顔で」。茶化された地鶏は思わずブチ切れ、「圧力の何が悪い!」と、圧力をかけたことをうっかり認めてしまうのだった――。

最終口頭弁論。傍聴席から固唾を呑んで見守る一同の前で、灰江が渾身の弁を振るう。「死人に口なし、という言葉があります。当事者がお亡くなりになると、真相は分からない。死者に罪をなすりつけてしまうことも可能だ」。父・和宏の裁判においては、それが司法の手でなされてしまった。そんなことが許されていいはずがない……「人の上に立つ立場の、一部の権力者たちの横暴が、ごく平凡に生きている人々を傷つけ、その思いを踏みにじっている。正しいことが正しくないことになり、罪なき者が罪人となる、そんな世の中があってたまるか!」。裁判長の制止も聞かずに思いを吐き出す灰江は、傍聴席の地鶏をにらみつけ、「法を司り、人を裁く立場の者が、己の欲望のままに法を犯しているとするなら、その人は罰を受けるべきだ。死者の言葉を聞くべきだ。でなければ、あんたは救われない。バス事故で亡くなった方々も救われない。今は亡き人々の思いは、この俺が泣かせねえぜ」――。

裁判所は原告・灰江の請求通り、国に9億円の支払いを命じた。和宏のバス事故も突風によるやむを得ない事故であった可能性があるとみて再び注目が集まることに。裁判は灰江の完全勝利!結果を知った羽毛田は精一杯拳を上げて喜び、そして力尽きる……。

「俺はあんたを恨まない。親父の遺言がある以上は」――裁判が終わり、灰江は地鶏に、和宏の遺言書を突きつける。それは、和宏が自分にもしものことがあった時のためにしたためていた、息子・灰江に宛てた手紙だった。手紙には、地鶏のことを許せない気持ちと共に、後悔がつづられていた。『父さんは、家族を守りたい一心でその人に暴言を吐き、傷つけてしまったかもしれない……だから、七生には、どんな人にも優しくあってほしい。誰かをいつまでも恨んではいけない。それは、自分を不幸にすることです。七生、どうか笑顔で、かけがえのない命を生きてください』。それを黙って読む地鶏――。

羽毛田が眠る桜の木の下に、灰江、令子、朝永が集まる。令子は医大に戻り、朝永はフランスの科捜研に行くと言う。「2人とも、がんばれ」とエールを送る灰江。それぞれの熱い希望を胸に、3人は別々の道を歩き始める――。

事務所で1人、コーヒーを淹れる灰江の前に、「俺にも1杯くれ」と金山かなやま(渋川清彦)が現れる。「か、金山のおっさん!」と怯える灰江に、金山は何者かの『遺言書』を見せ、「相談に乗ってもらうぜ、相続探偵さんよ」。灰江の胸に光るのは弁護士バッジ。『灰江相続調査事務所』兼『灰江法律事務所』に、また新たな相続トラブルが舞い込むのだった――。

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