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storyストーリー

#08死後認知〜八人目の隠し子〜
2025年3月15日 放送

亡き東大名誉教授・薮内(やぶうち)晴天(はれる)(佐野史郎)に浮上した7人の隠し子疑惑。その真相を暴いた相続探偵・灰江(はいえ)七生(なお)(赤楚衛二)は、薮内の潔白を証明。疑惑を報じた週刊誌も訂正文を掲載し、薮内の汚名はそそがれたかに見えたが……。

灰江の事務所に、ハタチの青年・島田(しまだ)正樹(まさき)(小林虎之介)が訪ねて来て、「実は……僕の父が薮内教授だと、死んだ母から聞かされたことが……」。まさかの、8人目の隠し子現る!?

母と2人で暮らしていた正樹は、薮内とは数年に1度会っていた程度。遠い親戚だとばかり思っていたが、母が死の間際に初めて薮内との関係を告白したという。とはいえ確たる証拠はなく、母の話を鵜呑みにはできなかったが、薮内の隠し子騒動を知って、もしかしたら……と思い、灰江を訪ねて来たのだ。

正樹の手元に残っているのは、ゴルフ場のキャディーをしていた母とメンバーだった薮内のツーショット写真だけ。それだけでは何とも言えず、遺産目当ての虚言の可能性もあるとみて話を切り上げようとする令子(れいこ)(桜田ひより)と朝永(ともなが)(矢本悠馬)。しかし灰江は「穏やかな顔だ……」と、写真の中の薮内の表情が気になり、念のため、正樹のDNAを調べてみることに。すると……正樹が薮内の実子である可能性が極めて高いことが判明!さらに調べると、正樹の実家のローンの連帯保証人に薮内の名前があった。正樹の母と薮内が親密な関係にあったことは、もはや疑いようがない――。

「僕はどうしたらいいんでしょう?」――戸惑う正樹に、灰江は2つの選択肢を提示。『死後認知』の訴えを起こすか、解決金をもらって訴えは起こさないか。本来なら法にのっとり死後認知の訴えを起こすのが筋だが、いま訴えを起こせば間違いなくマスコミは大騒ぎし、正樹も母も誹謗中傷の的になりかねない……。答えに悩む正樹。

しかしすでに、灰江の因縁の相手ハゲタカことフリーの週刊誌記者・羽毛田(はげた)(かおる)(三浦貴大)が正樹の情報をキャッチし、スクープを狙っていて……。果たして正樹が選ぶ答えは!?

そんな中、ついに灰江の過去が明らかになり、物語は最終章へ!相続探偵の最後の闘いが始まる!!

以下、ネタバレを含みます。

正樹が出した結論は、『死後認知の訴えは起こさず、解決金も受け取らない』というものだった。母と薮内のツーショット写真を見て、「母は、十分幸せだったのかなと、思ったんです」と正樹。自分が事実を公にすることで、写真の中の母の笑顔が曇ってしまうかもしれない。母の言っていたことと自分の存在が認められた、それだけで満足だと言う正樹は、灰江の提案で、母との思い出が詰まった実家の修繕費用だけ受け取ることに決める。

ところが、灰江が薮内の妻・佐賀美(さがみ)(筒井真理子)に正樹の存在を打ち明けると、佐賀美は驚きつつも、薮内の遺産をすべて正樹に譲りたいと言い出す。佐賀美は正樹の存在をうすうす感じていたのだ。薮内の遺品もすべて処分し、世間に真実を公表しようとする佐賀美。しかし灰江は「家族の思い出は、プラスもマイナスも、やっぱり家族のものだけでいいと思うんです」。佐賀美の怒る気持ちも分かるが、真実を公表すれば、今後さらに心無い取材が入ってしまう。それだけは避けた方がいいと灰江が説得すると、佐賀美は思いとどまり、「真実が分かって、むしろすっきりしました」。吹っ切れた様子の佐賀美は、今後は薮内の妻としてでなく自由な新しい人生を楽しむ、そう心に誓うのだった。

その頃、羽毛田は病院で、主治医から余命宣告を受けていた。羽毛田の体はガンに侵され、命の期限は、早くて3カ月。自分の余命を知ってショックを受ける羽毛田は、公園で独り、取材を進めてきた正樹の資料を見つめる……「これが、ワシの目指しとった、ジャーナリズムかいな」……。やがて何かを決断した羽毛田は――。

すると翌日、週刊誌に、『8人目に真実の隠し子現る!』の見出しと共に、正樹と薮内の親子関係を報じる記事が掲載され、正樹の家にはマスコミが殺到!怒り心頭の灰江は、週刊誌の出版社に乗り込もうとすると、羽毛田と鉢合わせ!灰江は問答無用で羽毛田を殴り、羽毛田も応戦!ハイエナとハゲタカ、互いの意地をぶつけ合う、壮絶な殴り合いが始まり――。

周囲の人に通報され、灰江は警察の厄介となるものの、令子が弁護士・福士(ふくし)(落合モトキ)に連絡してくれたおかげで大ごとにならずに済んだ。気が収まらない灰江は「令子ちゃん、バイク貸して」と、令子を後ろに乗せてバイクをかっ飛ばすと、たどり着いた海辺で、令子に自分の過去を話し始める……「俺の育ての父は、地方のバスの運転手でね」。小さなバス会社を起業して頑張っていた育ての父・灰江和宏(鈴木浩介)のことを、灰江は本当の父親だと思っていた。18年前、運転中の事故で亡くなるまでは……。強風にあおられたことで起きた不慮の事故だった。しかし、マスコミは父の居眠り運転が原因だと騒ぎ立て、裁判では判決までねじ曲げられた。当時、裁判官に圧力をかけたのが、法曹界の重鎮・地鶏(じどり)健吾(けんご)(加藤雅也)!「俺の生物学上の父親だ」――地鶏は灰江の実の父親だったのだ。灰江は育ての父・和宏の汚名をそそぐために弁護士になったが、地鶏がかけた圧力の証拠をつかんだ瞬間、ありもしない横領をでっち上げられ、弁護士会を追われた。灰江が抱えている多額の借金は、事故で亡くなった遺族への賠償金。当時、相続を放棄することもできたが、父の無実を信じる母・深雪(みゆき)(大塚寧々)が「逃げたくない」と、すべてを背負ったのだった。

「母さんは、俺が生まれてこなければ、もっと幸せになれたはずだ……」と自分を責める灰江に、令子は「それは違うと思います」。京都にいる令子の母がそうだったように、灰江の母だって、子どものことが一番大切なはず。「それに……少なくとも私は、灰江先生と出会わなければ、今頃生きていませんでした。……生まれてきてくれて、ありがとうございます」と、灰江に感謝の気持ちを伝える令子。

母を楽にさせてあげるためにも父の無念を晴らすつもりでいる灰江は、父の墓前で手を合わせ、事故の真相を明らかにすることを約束。そこに偶然現れる母・深雪。息子が危険な闘いに挑もうとしていることを知った深雪は「あなたが元気でいてくれるだけで、十分幸せなの」と、過去にとらわれず自由に生きろと言うが、灰江の決意は揺るがず……。

灰江と令子は、マスコミの目の届かない薮内の別荘で、正樹と佐賀美を引き合わせる。正樹を豪華な食事でもてなす佐賀美は「いつでも食べに来て。私も1人じゃつまらないから」と、夢中で食べる正樹に優しくほほ笑む。打ち解け合う2人を見て、灰江と令子はホッと一安心する。

翌日、灰江と令子が事務所にいると、福士が現れ、「ハゲタカは、今回のおまえの暴行については不問にするそうだ」と言う。実はあの日、羽毛田は自分の記事を止めるよう編集長に要請したらしい。にもかかわらず記事は出てしまった。「どこからかの圧力があったのかもしれん」と、地鶏の関与をほのめかす福士。さらに福士は、令子を自分の事務所に引き抜きたいと言う。令子が断ろうとすると、灰江はそれを遮り、「令子ちゃんは超優秀なアシスタントだ。文句なしの待遇で頼む」と、移籍をあっさり容認。「何でですか!」と怒り出す令子に、灰江は事務所を畳むつもりであることを伝え、「そろそろ本気で取り組みたいことがあってね」。その意味を察した令子は自分も力になりたいと言うが、灰江は頑として聞かず……。渋々受け入れた令子は福士の事務所で働くことになる。

一方、地鶏の圧力によって記事を止めるのを阻止されてしまった羽毛田。地鶏のことを徹底的に調べた羽毛田は、ある大スクープをつかむ。さらに、地鶏の狙いが灰江をつぶすことだということに気付き……。
灰江の事務所に電話する羽毛田。「ハイエナ、ワシと組まんか?おやじの恨み、晴らしたいやろ」――残り僅かな命を燃やし、ジャーナリストの誇りを懸けて司法の闇に挑もうとする羽毛田。その気迫に押された灰江も覚悟を決め――。ハイエナとハゲタカがついに手を組み、真の巨悪に挑む!!

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