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駅伝アニメ「風が強く吹いている」声優 大塚剛央×豊永利行が語る“箱根”への思いとは

2018.12.29 公開

2018年10月、日本テレビほかで放送開始されたアニメ「風が強く吹いている」(1月8日(火)深夜25:29から第2クールが放送開始)。この作品のテーマはズバリ箱根駅伝。「寛政大学」という架空の大学の陸上部を舞台に例年1月2、3日に行われるお正月の風物詩とも言える箱根駅伝にかける選手たちの熱い物語だ。


©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

たぐい稀なる走りを見せる寛政大学1年の主人公・蔵原走(カケル)に、寛政大学4年の清瀬灰二(ハイジ)は出会い、下宿の竹青荘(通称・アオタケ)に半ば強引に住まわせる。

ハイジは高校時代の怪我により走ることを諦めていたが、なんとか10人を集めて陸上部を結成、箱根駅伝に出たいという夢があったのだ。

このカケルがまさに10人目。個性的な竹青荘の学生たちに箱根駅伝に出ることを提案するハイジに駅伝未経験者の一同は断固拒否。しかし、練習を重ねるうちに前向きに。反発していたカケルも、徐々に心を開いていく…というところで第1クールが完結。2019年1月からの第2クールで箱根駅伝本番が近づいていく。

作中では、予選会など実際にランナーが体験する過程や、トレーニングでどういったメニューを組んでいるかなどの細かい描写もあり、これを見れば箱根駅伝を目指すランナーのストーリーを追体験できるかもしれない。

実際に大学のランナーやコーチのアドバイスも受けながら行われている今作の収録。今回は、カケルを演じる大塚剛央と、ハイジを演じる豊永利行に、見所や収録での様子について聞いた。

■ランナーやコーチから聞いて知った「呼吸」のあり方

--まずは大塚さん、豊永さんがそれぞれ演じているカケル、ハイジのキャラクター像について伺えますか?

大塚:カケルは気持ちを言葉になかなかのせられない不器用なキャラクターですが、根は素直な男だと思って演じています。監督さんからおっしゃっていただいたことでもありますが、カケルは感情を出すときは強いものになるので、口数は少なくても、気持ちを閉じ込めないように気をつけて演じています。

豊永:ハイジは周りからは「サイコパスだ」と言われているんですが(笑)、一貫した「箱根に行きたい」という思いが結果的に策士な部分になっているのだと思います。怪我を経て何年もあたためていた(箱根にいくという)大きな考えを放出しているんだろうなと考えると、サイコパスでもなんでもないんですよね。ハイジの中にある「自分はもう決めていることだから」という覚悟の強さは、感情のアプローチをあえて抑えることで出しています。

--ランナーを演じるにあたり、駅伝については何か研究しましたか?

大塚:箱根駅伝に関しては原作の小説でも細かく描かれていたので、事前に読みました。また、走る演技については、最初は、一般的な「二回吸って二回吐く」という呼吸をしていましたが、ランナーの方に来ていただいた時に「それは初心者の呼吸だ」「速いからと言って呼吸が落ち着いているわけではない」とレクチャーをいただいて。それからは「カケルが走るなら、どういう呼吸だろう」と研究しながらやっています。(呼吸の演技は)マイクの前では少し足踏みしながらやったりしています。

豊永:アニメでは、呼吸がよく聞こえる部分が「ならでは」の部分かなと考えていました。現在進行形で、年明けに行われる箱根駅伝の予選会や記録会がニュースで取り上げられているのを見たり、箱根駅伝の区間ごとの難易度・魅力も学びながら、実際のアニメ現場に活かせるところはないかなと探したりしています。
僕(ハイジ役)と大塚くん(カケル役)は走れる側のキャラクターなので呼吸感は乱さないように意識したり、逆に他の竹青荘のメンバーは走るベースができていない役なので、乱して演じたりしています。こんなに色んなパターンの息が聞こえるアニメはないと思います(笑)。

--ランナーと声優、共通するところは何かありますか?

大塚:ランナーの方とコーチの方にいらしていただいたときには、「走っている時にどういうことを考えているのか」という話になったのですが、「周りの選手の空気や呼吸を聞いて自分のタイミングをはかっている」と聞いて、その点は我々も周りの空気を感じながら演じているので、共通点があると思いました。

豊永:その時にランナーの方と、スタジオの周りを一緒に走らせて頂いたのですが、その時に「周りの人の呼吸を聞いて乱れているなと感じたら、『ペースが乱れているから、自分の呼吸は乱れないように気をつけよう』と判断します」「相手が余裕だったら、いつ仕掛けてくるんだろうと考える材料として呼吸を聞きます」などと、呼吸に関して色々貴重なお話を伺いました。

■ランナーの内面を考えるきっかけになる作品

--アニメではこれから箱根駅伝の本番が近づくという展開ですが、お二人が実際に箱根駅伝を走るなら何区がよいですか?

大塚:特に5区では気温差で低体温症になってしまうなどと聞いたので、本当に厳しい世界だなと思いますが…走るなら、スピード感という意味で、下りの6区のコースですかね。

豊永:自然が好きなので3区・4区の海沿いや、5区の緑が多くなっていく感じは好きですが、キツそうなので、後ろの監督さんの乗っている車で景色を見たいですね(笑)。
6区の下りだけれどペースをゆるめないという、速さと足にかかる負荷はスゴイですよね。下りは日常では楽なイメージですが、この6区は違うんだろうなと。

--箱根駅伝ファンの方向けの注目ポイントを挙げるとしたら、どういった点ですか?

大塚:それぞれのランナーが抱えているものの描写が多くあるので、ランナーの内面を考えるきっかけになるんじゃないかなと思います。それぞれが、周りの呼吸も聞きながら、それぞれの思いを持って、自分の内面と戦って走っている…そういったところを見ていただけたらと思います。

豊永:竹青荘という古びた寮にいる陸上部の10人――現実的に考えていくとありえないこともあるかと思いますが、実際に感情移入していただきたいのは、陸上部の魂の分け方や、自分自身との戦いに魂を込めて走っていることです。そこにより感情移入していただければと思います。さらに、実際の世界に融合する部分としては、日本テレビのアナウンサーの方に駅伝の様子の実況をしていただいたりもします。一方で、アニメ作品ならではと言えるファンタジー、夢のある部分もお届けできたらなと思います。
「ランナーはこんなことを考えながら走っているんだ」と疑似体験できる作品になるんじゃないかなと思います。

--箱根駅伝本番も間近ですが、これまでの生活・人生の中でのご関心や思い出はありますか?

大塚:父が箱根駅伝を見るのが好きで、毎年家で中継を眺めながら「すごいな」と思っていました。この作品に関わってからは、箱根駅伝の本番がすごく楽しみで、現地に実際に行ってその様子を見たいなと思っています。

豊永:正直10代の頃は、親はどういう気持ちで見ているんだろうということが分からなかったんですが、30代を超えてからは、見ていると、走り終わって次のランナーにたすきを渡した瞬間には諸手をあげて「お疲れ!」というような思いがすごく強くなってきています。最近も、本戦に向けた番組やニュースを見ているだけで泣きそうになっています。2019年のお正月はずっと目が腫れぼったいんじゃないかなという気がしています(笑)。ランナーの感情の受け渡しや、熱量みたいなものをより肌で感じられるようになっているかなと思うと、それはすごく幸せなことですね。

アニメ「風が強く吹いている」第2クールは1月8日(火)深夜25:29から放送開始。箱根駅伝本戦を見終わった方も、ぜひ箱根駅伝までの道のりを疑似体験してみてはいかがだろうか?

さらに年末年始企画として、日テレ無料!(TADA) by 日テレオンデマンド(https://cu.ntv.co.jp/)で第1クール1話〜11話を1月8日(火)23:59まで無料配信中。

■アニメ「風が強く吹いている」
第2クールは1月8日(火)深夜25:29から日本テレビにて放送開始。
ネットワーク局の放送日時は公式Webサイトをご覧ください。
http://kazetsuyo-anime.com/

■関連情報
2019年1月2日(水)1月3日(木)あさ7時から日本テレビ系で生中継
第95回箱根駅伝 http://www.ntv.co.jp/hakone/

実況者は後ろ向き?!【箱根駅伝】あの気になる中継車の裏側を公開
https://www.ntv.co.jp/topics/articles/19m6scm233poppyh4y.html

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