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「世界一受けたい授業」出演 産婦人科医・高尾美穂に聞く 生理について知っておくべきこと

2021.04.09 公開

4月10日(土)よる7時56分〜20時54分 日本テレビ系で放送の「世界一受けたい授業」では、▼ルース・マリー・ジャーマン先生コロナが収束したら行きたい国1位!世界が絶賛する日本のスゴイところ ▼高尾美穂【たかおみほ】先生今、男性にも知ってもらいたい!女性特有の悩みと改善法…2つのテーマで授業をお届け。生徒(パネラー)には、櫻井翔、佐藤栞里、広瀬すず、山瀬まみが登場する。

「今、男性にも知ってもらいたい!女性特有の悩みと改善法」の授業では、産婦人科医・スポーツドクター・ヨガ講師として活躍する高尾美穂先生が登場。生理痛、PMS、更年期障害など女性特有の体の悩みを改善する様々な方法を教える。女性だけでなく、男性にも知ってもらいたい必見の授業となっている。

女性によっても、その日によっても様々な症状がある「生理」。最近、「news zero」や「スッキリ」でも特集が組まれ、大きな反響を呼んでいる。今回の授業では、生理を病気としてとらえ有益な対策を知ることができる授業となっている。また男性にとっても女性特有の悩みをよく知ることで、家庭や職場、学校などで互いにより円滑な生活を送ることができるアイディアを伝授してくれる。

この度、高尾先生に、今回の授業や、生理について知っておくべきことなどを取材した。

──今回の授業は「生理」を中心に女性特有の悩みについての授業となっていますが、いま生理についての話題が盛り上がっている理由はなんでしょうか?

「(東京オリンピックに向けて)女性アスリートが活躍できるようになってきたことが、ひとつのきっかけだと思いますね。なぜかというと、アスリートにとって障害になっているのが生理なんです。これまで日本の女性アスリートたちは、困っていながらも生理について口にすることがなかったんですが、きちんと対策を打つをことによって『パフォーマンスを上げられる』と、言える時代になってきました。オリンピックへの準備期間だったこの5〜6年で、女性アスリートへの支援が増えたことに伴って、生理への対策をきちんとすることでパフォーマンスがとても違うということに気がついてもらえた、身体に目を向ける機会になったんじゃないでしょうか。生理は我慢するものから、『病気』として扱われるようになった。『病気』だから対策すれば、改善することもできる、そう考えています」

近年、生理の3日から10日ほど前から始まる心と体の不調をPremenstrual(月経前)Syndrome(症候群)・通称PMSと呼び、200種以上あるとされる「症状」に分類して症状改善の方法なども広く研究されている。今回の授業では、その中のひとつとして生理前のイライラを改善する「食事の回数を増やし分割して食べる食事法」やリラックス効果をもたらす日課として「日記をつけること」などを紹介している。

──「生理」について語ることは、日本ではまだどこかタブー視されていますが…。

「世界と比べると日本の女性の性や身体についての理解が遅れているのは確かです。それは、ひとつには教育現場であまり教えてこなかった経緯があります。お母さんが『生理は我慢しなさい』と自分の経験をお子さんに教える形で、それぞれの家庭に任せていた。自分の生理のことについて、お母さんがお父さんへ話さないように、娘も生理を語る機会がないということが長らく続いてきていたんです」

──女性が生理について知り対策をたてることも重要ですが、男性が知っておくべきことはあるのでしょうか?

「家庭では、男性に優しさがあっても実際に何をしたらいいのか分からない方が多いと思うんですよね。生理で体調が悪い、精神的にイライラしているのかな?と感じたら、女性に対して『何かできることはある?」と聞いてみるといいと思います。そうすれば『お風呂洗っておいて』とか、『今日は、ご飯作りたくないんだけど』とか具体的に言葉が返ってくる。かける言葉は、何でもいいんです。『調子が悪いことに気がついてるよ』って伝える。それが一番いいんじゃないかなと思います。
職場は、プロフェッショナルとして働く人が集まっている場なので、本来は自分でコンディションを管理するところまでが仕事だと私は思っています。ただ、そうはできない状態も多い。上長が男性の場合は、生理への気遣いも言い方やタイミングを間違えるとセクハラになってしまうこともあるので本人には直接言わず、間に一人いれて、「○○さん、調子悪そうだけど何かできることがあるか聞いておいて」とするのがいいのではないでしょうか?
運動指導でも監督が男性で、アスリートが女性のチームだとあり得る話です。生理中にパフォーマンスが下がるとやる気がなさそうに見えたりします。監督は『やる気ないなアイツ』とは思わないで、『何で調子が悪いんだろう?』と他のチームメイトや女性スタッフに間に入って聞いてもらうことおすすめします」

──逆に女性が知っておくべきことは何でしょうか?

「女性の20〜40代は、女性の人生でキラキラした年代じゃないですか。恋する、お母さんになる、働いてキャリアを積む…そういった時期に生理と向き合う。厳しいかもしれないけどできることがいっぱいある時代だから、自分の希望を叶えてほしいんですよね。生理痛を放っておくんじゃなくて原因が何か探してみる。対策はないか探してみる。周囲にヘルプを求める。家庭でも職場でも学校でも同じです。いま時代は明らかに変わっています。何回も言いますが、女性はまず女性の体を理解する。それに対する対策も理解する。そして、それをちゃんと容認する社会になってほしいなという思いはすごくありますね」

病院にもかかりづらい今、産婦人科の基礎知識を知っておくだけで、生活の質や心身の健康がアップすると説く、高尾先生。

最後に、先生のトレードマークとなっているベリーショートのモヒカンヘアスタイルについて訊ねると、「これほんとに楽なの(笑)。乾きが早いから寝て起きて、このままっていうところが楽」と笑顔で即答。高校生の頃に、ベルギーの絵本『タンタンの冒険』の主人公・タンタンを真似して始めたのだそう。しかしユニークなヘアスタイルゆえに、「女医さんしかいない婦人科外来でアルバイトしていたときに、患者さんがドアを開けて閉めて、廊下の看護師さんに『男性がいるじゃないですか!』って怒ってるシーンが2回ぐらいはありました(笑)。一瞬、エッ⁉︎みたいなリアクションをする人も多いですけど、私にとってはマイナスではないです。職業柄、(この髪型の女医は)まずいないんで、覚えてもらいやすいですしね(笑)」

10日放送の授業は、なかなかオープンに語りにくい女性特有の悩みも、先生の明るい笑顔と明快な語り口のおかげで、家族で見ても楽しめてすぐに役に立つ対策を知ることができる必見の内容となっている。

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