彼(原田)の後悔は、腕を失ったことではなかった。 彼の後悔は、自分のミスで甲子園に出られなかった事だった−−−
▼幻肢痛
無いはずの腕が痛いと感じてしまうのが幻肢痛。
人間の脳には、体中のあらゆる部位に沿って地図がある。
いわゆる、ペンフィールドの地図である。
その脳の地図が混乱し、無くした左腕の領域に他の感覚が入り込み、無いはずの腕が痛いと感じてしまう。
※現状、確たる治療法はなく、薬物療法や心理的アプローチしかない。
*ラマチャンドランという学者が発明した幻肢の手術器具を使うことで
左手があるような気がする。
→箱の中に右手を入れる。左手(切断した)も箱の中に入れる。
箱の中には衝立があり、それが鏡になっている。
その鏡を見ると左腕があるような気がする。これで徐々に感覚をならしていくと、
そのうち幻肢も幻肢痛もなくなることがある
次に“トップナイフ”たちの前に現れる脳の秘密とは―――
>サマリーNO.10 幻の自分に翻弄される男
>サマリーNO.11 足を切り落としたい女