【第3試合は日本の豪腕VSイランの司令塔】
3連敗と苦戦を強いられている日本だが、新戦力が台頭していることは明るい材料だ。第3戦イタリア戦では"ハンマースパイク"と呼ばれるパワフルなスパイクを武器にするオポジット・大竹壱青がついに覚醒。第2セット途中からの出場ながら13本のスパイクを決め、決定率も52%をマークした。父は元日本代表の名センター・大竹秀之で、姉は元女子代表の大竹里歩(デンソー)。バレーボール一家で育った豪腕が、今大会初勝利への扉をこじ開ける。
対するイランはここまで2勝1敗と好調。初戦で世界ランキング4位のイタリア、第2戦で同2位の米国に打ち勝つなど、世界トップクラスのオフェンス力を披露している。破壊力抜群のアタッカー陣を操る選手は、キャプテンのセッター・マルーフ。国際大会での経験が豊富で、14年ワールドリーグでベストセッターを受賞するなど世界の評価も高い。優勝争いに踏みとどまるためにも、巧みなトス回しで日本を翻ろうする構えだ。
【第1試合は米国の飛び道具VSブラジル"第3の男"】
ともに2勝1敗で迎えるブラジル戦は優勝争いの大一番。絶対的エース、マシュー・アンダーソンの活躍に期待がかかる。第3戦フランス戦では、武器である強烈なジャンプサーブがスパーク。5本のサービスエースを決め、勝利とともに観客の心もつかんだ。上昇気流に乗った主砲の飛び道具が、世界ランキング1位の"帝国"に襲い掛かる。
優勝を争う世界ランキング2位の米国との直接対決。キープレーヤーとなりそうな選手が、ミドルブロッカーのルーカスだ。パワフルなクイック攻撃とジャンプサーブが武器で、イラン戦でもスパイク11得点をマークするなど貴重な得点源となっている。Wエースのバラセ、ルカレリにマークが集中する中、"第3の男"の速攻がさく裂すれば、大会連覇が俄然、近付く。
【第2試合はフランスの奮起VSイタリアの名手】
第3戦米国戦にストレートで敗れ、1勝2敗となったフランス。勝ち越しで大会を終えるためにはもう負けは許されない。待たれるのはスパイカー陣の奮起。米国戦ではジャン・パトリとチボー・ロサールのスパイク7得点が最高と低調に終わった。ヨーロッパのライバル相手に得点を量産し、勝利に導くアタッカーは現れるか。
第3戦日本戦に勝利したイタリアは、通算成績を2勝1敗として上位争いに残った。好調のチームをディフェンス面で支えている選手が、ミドルブロッカーのマッテオ・ピアノ。17年ワールドリーグでチームトップの17ブロックを決めた名手で、日本戦でも4本のブロックを成功させた。フランス戦でも相手攻撃陣をシャットアウトし、優勝への望みをつなぐ。