【第1試合は韓国の"覚醒"VSロシアの得点王】
韓国はこれまで4戦全敗、全てストレート負けと厳しい大会。しかし、今大会で掲げているテーマは若手の発掘だ。21歳のハ・ヘジンが日本戦でスパイク16得点、9日のブラジル戦では20歳のイ・ジェヨンが15本のスパイクを決めるなど、確かな収穫はあった。また、ブラジル戦の第3セットは23‐25と接戦に持ち込んだ。ホン・ソンジン監督も「選手たちが戦い方を分かってきた」と手応え。覚醒した若き韓国代表が、強豪ロシアを相手にサプライズを起こす。
ロシアは9日の第4戦中国戦にストレートで敗れ、負け越しが決まった。上位には食い込めなかったが、Wエースの一角ナタリア・ゴンチャロワは大会を通じて実力を発揮。最終戦を前にベストスパイカーランキングで2位につけている。同ランクはスパイクの決定率で決定。1位は中国のシュ・テイで52・55%。ゴンチャロワは48・59%だが、若手中心の韓国相手にスパイク得点を量産すれば、逆転は十分あり得る。
【第2試合は米国のプライドVSブラジルのエース】
米国は9日に日本をフルセットで下し、成績を3勝1敗とした。頂点の座は中国に譲ったが、世界ランク2位につける同国にとって表彰台は使命だ。メダル争いは日本、ブラジルとの三つ巴。最終戦はライバルとの直接対決となる。手ぶらで帰るわけにはいかない。そのプライドが、日本を苦しめた191㎝のサウスポーオポジット、アンドレア・ドルーズ、193㎝のウィングスパイカー、キンバリー・ヒルら強力アタッカー陣をより奮起させる。
ブラジルは9日の韓国戦にストレート勝ちし、2勝2敗。メダルへの望みをつないだ。韓国戦はエースのガビ・ギマラエスは不出場。ひざに不安を抱えているためもあるが、この大一番に向けて温存した可能性もある。休養十分のスパイカーがどんな活躍を見せるか。ベストスコアラーランキングでトップに立っている一児の母タンダラの得点数にも注目だ。
【第3試合は日本の主将VS中国の主将】
9日の第4戦で米国にフルセットで敗れた日本。これで2勝2敗となったが、メダルの可能性は残されている。表彰台に上がるには勝利が絶対条件。対戦する世界ランク1位の中国は今大会でも4戦全勝と盤石の強さを誇るが、日本もホームでやすやすと引き下がるわけにはいかない。キープレーヤーは主将の岩坂名奈。ここ2試合、出場機会に恵まれておらず、闘志がみなぎっているはずだ。キャプテンの意地が中国の全勝優勝を阻む。
"女王"中国は今大会でも揺るぎない強さを発揮し、連勝街道を突き進んできた。どこからでも得点が狙える超強力布陣の中でも、核となる選手がベストスパイカーランキングトップの主将シュ・テイ。198㎝の長身から放たれるスパイクはパワフルかつ切れ味抜群で、対戦相手を震え上がらせてきた。強豪ロシアをストレートで圧倒した9日ロシア戦でも2桁得点。好調をキープして日本に立ちはだかる。
2017.09.10